“複”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かえ33.3%
かさ33.3%
かさな33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしさいわいあやまちを改めたので、一昨年もとの地位にかえり、昨年は奥通おくどおりをさえ許された。今は抽斎先生が亡くなられてから、もう二年立って、優善さんは二十六歳になっている。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「揚揚匹馬向西行。山複水重程又程。寧厭天気風雪苦。黄金台築在金城。」〔揚揚トシテ匹馬西ニ向ヒテ行ク/山かさナリ水かさナリ程又程/寧ゾ厭ハンヤ天気風雪ノ苦ヲ/黄金台ハ築イテ金城ニ在リ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
イマダレズ。従者皆襏襫はっせき穿うがツ。山重リ嶺かさなリ、道路峗嶇きくタリ、くわうルニ連日ノ雨ヲ以テス。泥濘滑澾でいねいかったつ、衆足ヲ失センコトヲ恐レ次ヲ乱シ地ヲえらビテ行ク。ナホ往往ニシテ顛倒てんとうス。渾身こんしん塗ヲ負フ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)