“かさな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カサナ
語句割合
78.6%
17.9%
0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
重累0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
圓く太い妙な書體で料理屋待合などの屋號を書いた番傘とかさなり合つて、風にゆられながら過ぎ行く景色を、好んで眺めた事がある。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
斯様にして夜が白んで来ると、氷の上に積まれた氷板が山の如くかさなつてゐるのである。夜明けからそれを運んで湖岸の田圃に積み上げる。
諏訪湖畔冬の生活 (新字旧仮名) / 島木赤彦(著)
岩がかさなり合っているばかりだ。
かたわらかさないわお。11845
村の人が、この狂人親子の惨死を遂げているのを発見した時、短刀で、我が児の咽喉のど突貫つきとおして、自分がその死骸の上に折りかさなって自殺を遂げていた母を見た。外には、吹雪ふぶきがしていた。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
これは葶すなわち花梗の頂に二ないし五花ばかり集りて開くもので、花弁相かさなりて八重咲をなし、花心に蓮房がない。それゆえこれは実が出来ない。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
イマダレズ。従者皆襏襫はっせき穿うがツ。山重リ嶺かさなリ、道路峗嶇きくタリ、くわうルニ連日ノ雨ヲ以テス。泥濘滑澾でいねいかったつ、衆足ヲ失センコトヲ恐レ次ヲ乱シ地ヲえらビテ行ク。ナホ往往ニシテ顛倒てんとうス。渾身こんしん塗ヲ負フ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
『甲子夜話』八七に、文政九年六月二十五日、小石川三石坂に蛇多く集まり、重累かさなりて桶のごとし、往来人多く留まり見る。