“あは”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アハ
語句割合
24.0%
13.6%
9.8%
9.5%
9.5%
8.3%
5.3%
3.0%
2.7%
1.8%
1.5%
安房1.5%
阿波1.2%
0.9%
0.9%
0.6%
0.6%
0.6%
周章0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
不会0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
安波0.3%
0.3%
0.3%
時機0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分じぶんそれ澤山たくさんだとかんがへて、器械きかいなんぞとひざあはかたならべたかのごとくに、きたいところまで同席どうせきして不意ふいりて仕舞しまだけであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
戸を明くれば、十六日の月桜のこずゑにあり。空色くうしよくあはくしてみどりかすみ、白雲はくうん団々だん/″\、月にちかきは銀の如く光り、遠きは綿の如くやわらかなり。
花月の夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
結局けつきよく麻雀界マアジヤンかいから抹殺まつさつされるにいたつたなどははなは殷鑑ゐんかんとほからざるものとして、その心根こゝろねあはれさ、ぼくへてにくにさへならない。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「何もかもあはれみたまふ神様は知つてござらつしやるけ、くよ/\思はいでも、何事も神様におすがり申してゐさへすりや……。」
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
跡部あとべは坂本が手の者と、今到着した与力四人とをあはせて、玉造組の加勢与力七人、同心三十人を得たので、坂本を先に立てて出馬した。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
勿論もちろん飛騨越ひだごゑめいつたには、七に一けんに五けんといふ相場さうば其処そこあはめしにありつけば都合つがふじやうはうといふことになつてります。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夫婦は心をあはせて貫一の災難をかなしみ、何程のつひえをもをしまず手宛てあての限を加へて、少小すこしきずをものこさざらんと祈るなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
由来我国人の悟性は遅鈍なり。吾人は只この遅鈍の犠牲たるあはれむべき女子の既に病院に送られたる事を報道し得るのみ。
下人は、老婆が屍骸しがいにつまづきながら、あはてふためいて逃げようとする行手を塞いで、こうのゝしつた。老婆は、それでも下人をつきのけてかうとする。
羅生門 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
だが、それにしても、何とよく降る雨なのだらう。敵意のある雨の騒々しさが、富岡の心を突いて来た。女は病んで、熱のなかにあはを噴いてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
皇子みこたち共にこたへていはく、理実ことわり灼然いやちこなり。則ち草壁皇子尊づ進みて盟ひていはく、天神あまつかみ地祇くにつかみ、及び天皇すめらみことあきらめたまへ、おのれ兄弟長幼、あはせて十余のみこおのおの異腹ことはらよりづ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
手間取てまどり大森おほもりの邊りに來りし頃ははやこくなれば御所刑場おしおきばあたりは往來わうらいの者も有まじとおも徐々そろ/\來懸きかゝりしに更と云殊に右の方は安房あは上總かづさ浦々うら/\まで渺々べう/\たる海原うなばらにして岸邊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「さいなあ、阿波あは鳴門なるとをこえて観音様くわんのんさまのお膝許ひざもとへいきやつたといのう」
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
殺すわけあらば娘にあはした上なれば十兵衞殿への土産みやげも有るにお前もお前頼まるゝ事にも差別しなあるものを罪もうらみもなきわし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかれども熊はたけく、かつありてるにやすからず。雪中の熊はかはきもも常にばいす、ゆゑに雪に穴居けつきよするをたづさがし、猟師れふしどもちからあはせてこれをるに種々しゆ/″\じゆつある事初編しよへんしるせり。
見おぼえの東郷お召のあはせにまがひ大島の紡績がすりの羽織をつけてゐる。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
から/\とをとこわらふにすこはづかしく、かんがごとをしてあるいてたれば不意ふゐのやうにあはてゝ仕舞しまいました、よく今夜こんやくださりましたとへば、あれほど約束やくそくをしてまつてくれぬは不心中ふしんぢうとせめられるに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
往々おう/\にして極めてあはれむべき悲觀ひかんおちいることあるなり、これくわふるに頑愚の迷信あり、誤謬の理論あり、惑溺の癡心あり、無憑の恐怖あり、盲目の驕慢あり、涯なき天と底なき地の間に
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
此時このとき不意ふいに、波間なみまからをどつて、艇中ていちう飛込とびこんだ一尾いつぴき小魚こざかな日出雄少年ひでをせうねん小猫こねこごとひるがへして、つておさへた。『に、にがしては。』とわたくし周章あはてゝ、そのうへまろびかゝつた。
船長せんちやう周章あはてゝ起上おきあがつたが、怒氣どき滿面まんめん、けれど自己おの醜態しゆうたいおここと出來できず、ビールだるのやうなはらてゝ、物凄ものすごまなこ水夫すゐふどもにらけると、此時このときわたくしかたはらにはひげながい、あたま禿はげ
願ひ上ますと慇懃いんぎんに申ければ下役人點頭うなづきいや夫は案じるな囚人めしうどは大切に致さねばならぬことはかみからも再應さいおうふれの有儀なり併し今あはせた事は他へ云まいぞと徐々そろ/\九助を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こめし櫻山めぐふもとに風かほる時は卯月うづきの末の空花の藤枝ふぢえだはや過て岡部に續く宇都うつの山つたの細道十團子とほだんご夢かうつゝにも人にもあはぬ宇都の谷と彼の能因のういんが昔を今にふりも變らぬ梅若葉鞠子まりこの宿を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「さうねえ、だけれどみんながあの人を目のかたきにして乱暴するので気の毒だつたわ。隣合つてゐたもんだから私までひどい目にあはされてよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
きつと要求は容れますけれど、さつきから散々の目にあはされて、何だか酷く心持が悪くてなりませんから、今日はこれで還して下さいまし。これは長座ちようざをいたしてお邪魔でございました。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
進めモシ若旦那樣和君あなたは今人立多き花見の場所ばしよへ立寄もしも災難にあは無上こよなき親不幸おやふかうと仰あれど夫は夫れ其一を知て其二を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
見捨みすてて出行たる女なれば持參金ぢさんきん道具だうぐ勿論もちろん離縁状りえんじやうまで出す事はならぬと云張いひはりまことこまはてたるゆゑまゝすてても置れず故意々々わざ/\出府しゆつぷして自身じしん掛合處かけあふところむこ大馬鹿おほばかなりしうとの五兵衞は何日行ても一寸ともあはず唯店の久兵衞と云者ばかり一人彼是云て何れにもらちあかず尤も向うが何樣に惡敷あしきとも親亭主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いかでかこの人に不会あはでは止まむと思ひ迷ける程に、平中病付やみつきにけり。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
公の一身は重しと雖も、国威には代へられない。わたくしは公と心をあはせて蘭方医をして公の病牀に近づかしめぬやうにしようとおもふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
処といひ相応して、我耳に入るは我声ながら、若くは随喜仏法の鬼神なんどの、声をあはせて共に誦すると疑はるゝまで、上無く殊勝に聞こえわたりぬ。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
我が女子むすめ既に十七歳になりぬれば、朝夕に三三よき人がなあはせんものをと、心も三四おちゐはべらず。
人のそねみ心を惹くほどに我子は美しければ、叔母もおふしたてたるをおのが誇りにして、せめて四位の少将以上ならでは得こそあはすまじきなど云ひ罵り
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
私が一番最初それを感じたのは、NHKの矢成君たちが国頭の安田あだ安波あはの会話を録音してきたのを聞いたときである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
恩ある其人のむかうに今は立ち居る十兵衞に連添へる身の面をあはすこと辛く、女気の纎弱かよわくも胸を動悸どきつかせながら、まあ親方様
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
切端詰つたかの如きあはたゞしい時間の中で、愴たゞしく読んで、慌たゞしく不得意なる多くの「読後感」を書かうといふ場合でなかつたなら、そんな間違ひも起さなかつたであらうと唇を噛んで
痩身記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
この一令孃ひめありとこヽろくすものなく、るは甚之助殿じんのすけどのばかりなる不憫いぢらしさよ、いざや此心このこヽろふではして、時機あはよくは何處いづこへなりとも暫時しばしともなひ、其上そのうへにてのさくまた如何樣いかやうにもあるべく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
されど汝の睡りの時く過ぐるがゆゑに、あたかも縫物師ぬひものしのその織物きれあはせて衣を造る如く、我等こゝにことばとゞめて 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
つかねてまでことで、醫者いしやびますにも、はぬとふので、大層たいそうあはてました。
(わらべも雪中にはわらくつをはくこと雪国のつねなり)さて雪をあつめて土塀とへいを作るやうによほどのかこみをつくりなし、そのあはひにも雪にてかべめく所をつくり、こゝに入り口をひらきてとなりいへとし