“藤枝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふじえだ66.7%
ふぢえだ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
掛川かけがわと云えば佐夜さよ中山なかやまはと見廻せど僅かに九歳の冬此処ここを過ぎしなればあたりの景色さらに見覚えなく、島田藤枝ふじえだなど云う名のみ耳に残れるくらいなれば覚束おぼつかなし。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
本多の指図で、使の一行はその日のうちに立って、藤枝ふじえだまで上った。京都紫野に着いたのが五月二十九日、大阪へ出たのが六月八日で、大阪で舟に乗り込んだのが六月十一日である。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
(二人は茶碗など片附けてゐる。下手の奧より藤枝ふぢえだの妹お縫、十八歳、旗本の娘のこしらへにて、中間角助かくすけをつれて出づ。)
箕輪の心中 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
聞しやの通り女は安五郎が女房男は藤枝ふぢえだ宿の馬士松五郎に相違さうゐも有まじかくの如く明白めいはく相分あひわかりたる上は眞直まつすぐに申上よいつはりを云ば嚴敷きびしく拷問がうもんを申付るぞ骨を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)