“あふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アフ
語句割合
溢71.1%
煽10.3%
仰9.3%
呷2.8%
阿附1.1%
扇1.0%
合0.6%
滔0.4%
呷飲0.4%
遇0.3%
飜0.3%
煽飲0.1%
逢0.1%
仰飲0.1%
會0.1%
傾0.1%
氾濫0.1%
泥障0.1%
湧0.1%
漁0.1%
漲0.1%
瞻0.1%
簸0.1%
翻0.1%
被0.1%
遭0.1%
阿付0.1%
阿富0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「梅雨ばれ」と云ひ、「私雨」と云ひ、「雲ちぎれ」と云ひ、悉(ことごとく)俗語ならぬはない。しかも一句の客情(かくじやう)は無限の寂しみに溢(あふ)れてゐる。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ト前刻(さつき)、止(よ)せ、と云(い)つて留(と)めたけれども、其(それ)でも女中(ぢよちゆう)が伸(の)べて行(い)つた、隣(となり)の寐床(ねどこ)の、掻巻(かいまき)の袖(そで)が動(うご)いて、煽(あふ)るやうにして揺起(ゆりおこ)す。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
言はれて内室(ないしつ)に入(はひ)つて見ると成程(なるほど)石は何時(いつ)の間(ま)にか紫檀(したん)の臺(だい)に還(かへ)つて居たので益々(ます/\)畏敬(ゐけい)の念(ねん)を高(たか)め、恭(うや/\)しく老叟を仰(あふ)ぎ見ると、老叟
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
湯村は酔うた頭を前後にフラ/\させながら、「女の云ふ事情なんて的(あて)になるものか。」と、でも思出しては手酌でガブ/\呷(あふ)つて居る。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
またそれらの階級に阿附(あふ)する多数の学者教育者とかには、年輩の上から旧時代に属する人たちが多いのですから、そういう人たちは設(たと)い憲法の精神に背き
女子の独立自営 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
後羽を動かして、哀れむ者はその魂慰(なぐさめ)の女主となるがゆゑに福なることを告げつつ我等を扇(あふ)げり 四九—五一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
さうして刺(とげ)の生(は)えた野茨(のばら)さへ白(しろ)い衣(ころも)を飾(かざ)つて快(こゝろ)よいひた/\と抱(だ)き合(あふ)ては互(たがひ)に首肯(うなづ)きながら竭(つ)きない思(おもひ)を私語(さゝや)いて居(ゐ)るのに
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
が、紅葉の努力は全幅(ぜんぷく)に滔(あふ)れていたが、美妙斎の色彩は小説以外には頗(すこぶ)る稀薄(きはく)であった。
少し前の事だが、Kといふ若い法学士が夜更けて或(ある)料理屋の門を出た。酒好きな上に酒よりも好きな妓(をんな)を相手に夕方から夜半(よなか)過ぎまで立続けに呷飲(あふ)りつけたので、大分(だいぶん)酔つ払つてゐた。
酒 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
正月三日はもとより雪道なれども十里廿里より来りて此浦(うら)佐に一宿し、此堂押(だうおし)に遇(あふ)人もあれば近村(きんそん)はいふもさらなり。*11
牡丹色の薔薇(ばら)の花、仰山(ぎやうさん)に植木のある花園(はなぞの)の愼(つゝ)ましやかな誇、牡丹色の薔薇(ばら)の花、風がおまへの瓣(はなびら)を飜(あふ)るのは、ほんの偶然であるのだが、それでもおまへは不滿でないらしい、僞善(ぎぜん)の花よ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
とかういふ順に杯(さかづき)を煽飲(あふ)つたといふから、朝から晩まで酒に浸(ひた)つてゐたものと見て差支(さしつかへ)なからう。道理で自分の選んだ墓の銘には
そして煙草が半分ばかし燻(くゆ)つた頃を見計らつて、盃のなかにその吸殻を叩き込んで、ぐつと一息に煽飲(あふ)りつけるのだ。
殺す時機(じき)因果(いんぐわ)づくだが斷念(あきら)めて成佛(じやうぶつ)しやれお安殿と又切付れば手を合せ何(どう)でも私を殺すのか二人の娘に逢(あふ)までは死(しに)とも無(ない)ぞや/\と刄に縋(すが)るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
云號(いひなづけ)と思ひ居る事の嬉敷(うれしく)は思へども利兵衞殿の心底(しんてい)變(かは)りなければお菊に逢(あふ)まじと云をお竹は無理(むり)に吉三郎を連來(つれきた)り今度は新道(しんみち)へ廻り庭口(にはぐち)の切戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
小兼春吉お房蝶子四の五の云はせず掴むで来い、臑(すね)の達者な若い衆頼も、我家(うち)へ行て清、仙、鐵、政、誰でも彼でも直に遊びに遣(よ)こすやう、といふ片手間にぐい/\仰飲(あふ)る間も無く入り来る女共に
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
世間は気次第で忌〻しくも面白くもなるもの故、出来るだけは卑劣(けち)な鏽(さび)を根性に着けず瀟洒(あつさり)と世を奇麗に渡りさへすれば其で好いは、と云ひさしてぐいと仰飲(あふ)ぎ、後は芝居の噂やら弟子共が行状(みもち)の噂
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
浮加々々(うか/\)其所へ至り設(も)し災難(さいなん)に會(あふ)ときは父母への不孝此上なし我は君子に非れども危(あやふ)き事には近寄(ちかよ)る可からず部屋(へや)に耳(のみ)居て花のなき庭を眺て消光(くらし)なば書物(しよもつ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
して出るに直に探索方(たんさくがた)の御手に會(あふ)は必定なり萬一(もし)縛(しば)られもする時は己も直(すぐ)に引合(ひきあひ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何事か呪文の如き事を口ずさみ、交る/\天を傾(あふ)ぎて訴ふる様、波羅伊曾(はらいそ)の空に在(ま)しませる彼等の父の不思議なる救ひの手を待ち設くる体なり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
海から吹抜けの風を厭(いと)ってか、窪地でたちまち氾濫(あふ)れるらしい水場のせいか、一条(ひとすじ)やや広い畝(あぜ)を隔てた、町の裏通りを——横に通った、正面と、撞木(しゅもく)に打着(ぶつか)った真中(まんなか)に立っている。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御腰蓑(おんこしみの)には白熊、鞭をおびられ、白革(しろかは)のお弓懸(ゆがけ)には、桐のとうの御紋あり、猩々皮(しやうじやうがは)の御沓(おんくつ)に、お行縢(むかばき)は金に虎の斑(まだら)を縫ひ、御鞍重(おんくらかさ)ね、泥障(あふ)り、御手綱、腹巻、馬の尾袋(をぶくろ)まで紅(くれなゐ)の綱(つな)、紅の房
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
路に沿うて、多くの場所では、美味な冷水が岩から湧(あふ)れ出し、馬や牛の慰楽のためにその水を受ける、さっぱりした、小さな石槽(いしぶね)が置いてある。
左孝の惡ふざけに驚いた女共は、縁側へ、次の間へ、廊下へと灯(あかり)を追つて漁(あふ)れ、それを追つて二人の鬼は、薄暗い中を何處までも、何處までもと追ひすがります。
明るい美しい陽の光が、山々谷々に充ち漲(あふ)れ、空には赤い太陽と蒼白い月とがかかっている……。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
日として瞻(あふ)ぎ望まざることなし
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
母はそれを箕(み)で簸(あふ)る様だと穀物の塵を箕ではたく音に譬(たと)へて言つた。通りすがりに聞きつけて「お桐さん苦しいかの。」と一寸立止つて行く者もあつた。けれども誰も長く停る者はなかつた。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
君の水脈(みを)こそ身に翻(あふ)れ。——
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
また活きてゐる間溌溂(はつらつ)たる意氣に日毎酒を被(あふ)ツて喧嘩を賣𢌞ツた元氣な勞働者もあツたらうし
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
立去りつゝやれ/\危き目に遭(あふ)ものかな何さま親父殿や兄貴(あにき)は夜道は浮雲(あぶ)なき故朝立にせよと言れしは今こそ思ひ當りたれと後悔(こうくわい)なして急ぎけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そうして陳の司城たる貞子の家に宿ったことさえも、権勢に阿付(あふ)する意味ではなくして宋の司馬桓魋(しばかんたい)の迫害を免れるためであった、と弁解せざるを得なかったのである。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
もしまた彼に一人の兄弟があって阿富(あふ)と名乗っていたら、それこそきっと阿貴に違いない。しかし彼は全くの独り者であってみると、阿貴とすべき左証がない。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)