仰飲あふ)” の例文
旧字:仰飮
小兼春吉お房蝶子四の五の云はせず掴むで来い、すねの達者な若い衆頼も、我家うちへ行て清、仙、鐵、政、誰でも彼でも直に遊びにこすやう、といふ片手間にぐい/\仰飲あふる間も無く入り来る女共に
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
世間は気次第で忌〻しくも面白くもなるもの故、出来るだけは卑劣けちさびを根性に着けず瀟洒あつさりと世を奇麗に渡りさへすれば其で好いは、と云ひさしてぐいと仰飲あふぎ、後は芝居の噂やら弟子共が行状みもちの噂
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)