“あう”のいろいろな漢字の書き方と例文

カタカナ：アウ

語句	割合
逢	20.0%
合	10.0%
彼樣	10.0%
扇	10.0%
會	10.0%
歩	10.0%
罌	10.0%
逢着	10.0%
邂逅	10.0%

逢

女子（おなご）の世に生れし甲斐（かい）今日知りて此（この）嬉しさ果敢（はか）なや終り初物（はつもの）、あなたは旅の御客、逢（あう）も別れも旭日（あさひ）があの木梢（こずえ）離れぬ内

風流仏 (新字新仮名) ／ 幸田露伴(著)

合

大八の片輪（かたわ）田の中に踏込んだ様（よう）にじっとして、くよ／＼して居るよりは外をあるいて見たら又どんな女に廻（めぐ）り合（あう）かもしれぬ、目印の柳の下で平常（ふだん）魚は釣（つ）れぬ代り

風流仏 (新字新仮名) ／ 幸田露伴(著)

彼樣

握（にぎ）りたてのおむすびが彼樣（あう）すると手（て）にくツつきませんし、その朴（はう）の葉（は）の香氣（にほひ）を嗅（か）ぎながらおむすびを食（た）べるのは樂（たのし）みでした。

ふるさと (旧字旧仮名) ／ 島崎藤村(著)

扇

その瓶（かめ）の中に三本も四本も徳利を入れて、徳利の口には瀬戸物の管（くだ）を附けて瓶の外に出すなど色々趣向して、ドシ／″＼火を扇（あう）ぎ立てると管の先（さ）きからタラ／＼液が出て来る。

福翁自伝：02 福翁自伝 (新字新仮名) ／ 福沢諭吉(著)

會

祈（いのり）居（ゐ）る中又半年も待けれども音沙汰（おとさた）なければ或時母は吉三郎に申樣（やう）二人して江戸へ出（いで）先達（せんだつ）てより噂（うはさ）の如く江戸通（えどとほ）り油町なれば尋ね行（ゆ）き利兵衞殿に會（あう）て談判（かけあひ）我々親子を引取（ひきとる）や否や其心底（そのしんてい）を

大岡政談 (旧字旧仮名) ／ 作者不詳(著)

歩

八「はせな、身体（かあだ）が痺（すび）れて歩（あう）けねい、立（さ）す事が出来（ぜき）ねい、ホリャ困っさな、女中衆（ぞつうす）／＼」

塩原多助一代記 (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)

罌

缺脣の罌（あう）、沒耳の鐺（たう）、雜然紛然として亂堆歪列すべき情勢がある。

努力論 (旧字旧仮名) ／ 幸田露伴(著)

逢着

「じぁその逢着（あう）ような奴っていうのはどんな奴さ。」

涸沢の岩小屋のある夜のこと (新字新仮名) ／ 大島亮吉(著)

邂逅

『なぜ警察へいらっしゃるのです？　なぜ邂逅（あう）ことが出来ないのです？』

人間製造 (新字新仮名) ／ 国枝史郎(著)