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逢
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あう
も見ずに
迯さりけり斯ることの早兩三度に及びし故
流石の久八も
憤ほり我が忠義の
仇と
成事如何にも/\
口惜しや今一度
逢て異見せん者を
女子の世に生れし
甲斐今日知りて
此嬉しさ
果敢なや終り
初物、あなたは旅の御客、
逢も別れも
旭日があの
木梢離れぬ内
下されしは此お人なればお頼み申てお富に
逢て來るが
能と聞てお安は今が今迄
兎や
角と
案じ暮して居た事ゆゑ忽ち
笑を
して居る
故重四郎は是幸ひと聲を掛けモシ/\
和尚樣私しは只今
災難に
逢て追人の懸る者何卒御
慈悲を以て御
隱匿下さるべしと頼みければ老僧は是を