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煽
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あふ
ふりがな文庫
“
煽
(
あふ
)” の例文
日頃にもない
巧名心
(
こうみやうしん
)
に
煽
(
あふ
)
られて、誰彼れの差別なく捉まへては、お常とお紋を
繞
(
めぐ
)
る男の關係など、精一杯に聽き込んでゐたのです。
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ト
前刻
(
さつき
)
、
止
(
よ
)
せ、と
云
(
い
)
つて
留
(
と
)
めたけれども、
其
(
それ
)
でも
女中
(
ぢよちゆう
)
が
伸
(
の
)
べて
行
(
い
)
つた、
隣
(
となり
)
の
寐床
(
ねどこ
)
の、
掻巻
(
かいまき
)
の
袖
(
そで
)
が
動
(
うご
)
いて、
煽
(
あふ
)
るやうにして
揺起
(
ゆりおこ
)
す。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かういふ
行懸
(
ゆきがゝり
)
り、興世王や玄明のやうなかういふ手下、とう/\火事は大きな風に
煽
(
あふ
)
られて大きな燃えくさに
甚
(
はなは
)
だしい
焔
(
ほのほ
)
を
揚
(
あ
)
げるに至つた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「おつぎさん
能
(
よ
)
く
來
(
き
)
たつけな」
列
(
れつ
)
を
離
(
はな
)
れた
踊子
(
をどりこ
)
が
汗
(
あせ
)
の
胸
(
むね
)
を
少
(
すこ
)
し
開
(
ひら
)
いて、
袂
(
たもと
)
で
頻
(
しき
)
りに
煽
(
あふ
)
ぎながら
樅
(
もみ
)
の
木
(
き
)
の
側
(
そば
)
に
立
(
た
)
つていひ
掛
(
か
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
飢
(
う
)
ゑを覚えた時に、かれは始めて立つて、七輪の下を
煽
(
あふ
)
いだ。また、世話人の持つて来て置いて行つて呉れた四角の
小櫃
(
こびつ
)
の中の米をさがした。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
良平は
直
(
すぐ
)
に飛び乗つた。トロツコは三人が乗り移ると同時に、蜜柑畑の匂を
煽
(
あふ
)
りながら、ひた
辷
(
すべ
)
りに線路を走り出した。
トロツコ
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『僕は今度、亞米利加から船中で
團扇
(
うちは
)
で客を
煽
(
あふ
)
ぐ商賣をやつて來た。これはその金の殘りだ。これで一杯飮まうよ。』
樹木とその葉:03 島三題
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
髪を洗はせて
瓦斯
(
ガス
)
の火力で
煽
(
あふ
)
られて乾かし、そして
直
(
す
)
ぐ髪を結はせる人もある。自分は
此頃
(
このごろ
)
マガザンで毛網を買つて来て独りで結ふ事が多くなつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
その強烈な香りが梯子段とつつきの三疊の圭一郎の室へ、次の間の編輯室から風に送られて漂うて來ると、彼は
怺
(
こら
)
へ難い
陋
(
さも
)
しい嗜慾に
煽
(
あふ
)
り立てられた。
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
勝手元には七輪を
煽
(
あふ
)
ぐ音折々に騷がしく、
女主
(
あるじ
)
が手づから寄せ鍋茶碗むし位はなるも
道理
(
ことわり
)
、表にかゝげし看板を見れば子細らしく御料理とぞしたゝめける
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
だが実をいふと、火もまた凉しかつたのに無理はない、その折
襖
(
ふすま
)
の蔭から、小僧の一人が皆に隠れて、両手に
大団扇
(
おほうちは
)
をもつて、禅師を
煽
(
あふ
)
いでゐたのだから。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
家の中はすつかりした。涼しい風が吹き通して納戸の蚊帳の裾を
煽
(
あふ
)
つた。畳にすれる音がサラ/\とした。蚊帳の中にはお桐が居るとも思はれぬ程静かであつた。
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
其夏、毎晩夜遅くなると、健の
家
(
うち
)
——或る百姓家を半分
劃
(
しき
)
つて借りてゐた——では障子を
開放
(
あけはな
)
して、居たたまらぬ位杉の葉を
燻
(
いぶ
)
しては、中で
頻
(
しき
)
りに団扇で
煽
(
あふ
)
いでゐた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
しラランの
名
(
な
)
を
呼
(
よ
)
んだが、その
返事
(
へんじ
)
がないばかりか、
冷
(
つめ
)
たい
霧
(
きり
)
のながれがあたりいちめん
渦巻
(
うづま
)
いてゐるらしく、そのために
自分
(
じぶん
)
のからだはひどく
煽
(
あふ
)
られはじめた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
洲をはさんで一つに合した水の流れは大きく強くなつて、
煽
(
あふ
)
るやうな勢で、こつち岸へ叩きつけてよこしたのだ。事態は赤蛙にとつて、悲惨なことになつてしまつてゐた。
赤蛙
(新字旧仮名)
/
島木健作
(著)
北風に
煽
(
あふ
)
られて避病院のあたりは
凄
(
すさま
)
じい焔が燃え上つてゐた。……次から次へ觸れ廻つて村中の者は皆濱の方へ飛び出して若い者達は爭つて漁船に乘つて島の方へ漕いだ。
避病院
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
雨戸
(
あまど
)
をさす
間
(
ま
)
もなく、
今
(
いま
)
まで
遠
(
とほ
)
くの
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
に
聞
(
きこ
)
えてゐた
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
は、
巨人
(
きよじん
)
の
手
(
て
)
の一
煽
(
あふ
)
りのやうに
吾
(
われ
)
にもない
疾
(
はや
)
さで
驅
(
かけ
)
て
來
(
き
)
て、その
勢
(
いきほ
)
ひの
中
(
なか
)
に
山
(
やま
)
の
雪
(
ゆき
)
を一
掃
(
は
)
き
捲
(
ま
)
き
込
(
こ
)
んでしまつた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
白んだ戸の隙間から吹き込む風で蚊帳が
凄
(
すさま
)
じい程
煽
(
あふ
)
られて居る。次の室から起きて来た二人の女の児が戸の間から庭を覗いてコスモスもダアリヤも折れて仕舞つたと言つて居る。
台風
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一瞬間のハズミに目醒しい突風に
煽
(
あふ
)
られて五体諸共奈辺にか飛び去り、吻ツと白々しい峯の頂きに休んだ、かと思ふと忽ち断崖から脚を滑らせる思ひにゾツとして慌てゝ我に返ると
毒気
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
そのとき一人の皇子がどうしたものでしたか、お
傍
(
そば
)
の者と別れて、独りで逃げ迷つていらつしやいました。風に
煽
(
あふ
)
られた火は
大蛇
(
だいじや
)
の舌のやうにペロリ/\とお軒先を
甜
(
な
)
めてまゐります。
拾うた冠
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
中に二三の人からすず子にあてた極めて簡単な手紙が、すず子の心熱を
煽
(
あふ
)
るらしかつた。時にはそれを亨一にも
秘
(
かく
)
すことすらあつた。重大な予報が何であるか、亨一には略推測がついた。
計画
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
餘
(
あまり
)
の事と學生は振返ツた……其の
鼻
(
はな
)
ツ
頭
(
つら
)
へ、風を
煽
(
あふ
)
ツて、
扉
(
ドアー
)
がパタンと
閉
(
しま
)
る……響は高く其處らへ響渡ツた。學生は唇を噛み
拳
(
こぶし
)
を握ツて口惜しがツたが
爲方
(
しかた
)
が無い。
悄々
(
しを/\
)
と仲間の後を追ツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
おん身が籘を焚く火を
煽
(
あふ
)
ぎ、栗のやくるを待つときは、我はおん身が目の中に神の使の面影を見ることを得るなり。かく果敢なき物にて、かく大なる樂をなすことは、おん身忘れ給ふならん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
金をやることで肉體の内部にはげしい
煽
(
あふ
)
れを覺えたくらゐだ。
渚
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
夕されば裏の
葭簀
(
よしず
)
をはたはたと
煽
(
あふ
)
りし風もいつか落ちけり
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
私の好奇心を
鎭
(
しづ
)
める代りに
煽
(
あふ
)
り立てるやうな何かゞ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
其間に徳二郎は手酌で酒をグイグイ
煽
(
あふ
)
つて居た。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
(おかんも澁團扇をとつて權三を
煽
(
あふ
)
いでやる。)
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「
譽
(
ほまれ
)
」は
翼
(
つばさ
)
、
音高
(
おとだか
)
に
埋火
(
うづみび
)
の「
過去
(
くわこ
)
」
煽
(
あふ
)
ぎぬれば
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
緋縮緬
(
ひぢりめん
)
の腰卷が一つ、その裾が風に
煽
(
あふ
)
られるのを小股に挾んで、兩手で乳を隱すと、丈なす黒髮が、襟から肩へサツと
靡
(
なび
)
きます。
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
で
其
(
そ
)
の
望
(
のぞみ
)
を
煽
(
あふ
)
るために、
最
(
も
)
う
福井
(
ふくゐ
)
あたりから
酒
(
さけ
)
さへ
飮
(
の
)
んだのでありますが、
醉
(
よ
)
ひもしなければ、
心
(
こゝろ
)
も
定
(
きま
)
らないのでありました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
他
(
た
)
の
村落
(
むら
)
の
人々
(
ひと/″\
)
が
聞
(
き
)
き
傳
(
つた
)
へて
田圃
(
たんぼ
)
や
林
(
はやし
)
を
越
(
こ
)
えて、
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
に
各自
(
かくじ
)
の
體力
(
たいりよく
)
を
消耗
(
せうまう
)
しつゝ
驅
(
か
)
けつけるまでには
大
(
おほ
)
きな
棟
(
むね
)
は
熱火
(
ねつくわ
)
を四
方
(
はう
)
に
煽
(
あふ
)
つて
落
(
お
)
ちた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一しきり焔を
煽
(
あふ
)
つて、恐しい風が吹き渡つたと見れば、「ろおれんぞ」の姿はまつしぐらに、早くも火の柱、火の壁、火の
梁
(
うつばり
)
の中にはいつて居つた。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
其
(
その
)
上へ博士が長い丸太を
引
(
ひき
)
ずり出して載せられる。僕は
蕪形
(
かぶらなり
)
の大きな
鞴子
(
ふいご
)
で
其
(
それ
)
を
煽
(
あふ
)
いで居た。
其
(
その
)
内に夫人は
石卓
(
せきたく
)
へ持参の料理を並べて
夜食
(
スウベ
)
の用意をする。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
それにしても、犬武士風情のくせしてゐて、親王樣のお首を打ち落すなど、よく/\惡業の強い人間だと思へて私も亦、
焦
(
じ
)
り焦りと新しい憎しみに
煽
(
あふ
)
られた。
滑川畔にて
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
又一人、又一人、遂に
忌
(
いま
)
はしき
疫
(
やまひ
)
が全村に蔓延した。恐しい不安は、常でさへ
巫女
(
いたこ
)
を信じ狐を信ずる
住民
(
ひとびと
)
の迷信を
煽
(
あふ
)
り立てた。
御供水
(
おそなへみづ
)
は酒屋の酒の様に需要が多くなつた。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
古い長火鉢の前に坐つた時にも、七輪の下を
煽
(
あふ
)
いでゐる時にも、暗い夜の闇の中に坐つてゐる時にも、をり/\
飆風
(
はやて
)
のやうに襲つて来る過去の幻影の混乱した中にも……。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
その
音
(
おと
)
づれにすつかり
目
(
め
)
を
覺
(
さま
)
した
地上
(
ちじやう
)
の
雪
(
ゆき
)
は、
煽
(
あふ
)
られ/\て
來
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
の
中
(
なか
)
にさら/\と
舞
(
ま
)
ひ
上
(
あが
)
り、くる/\と
卷
(
ま
)
かれてはさあつと
人
(
ひと
)
の
家
(
いへ
)
の
雨戸
(
あまど
)
や
屋根
(
やね
)
を
打
(
う
)
つ
事
(
こと
)
に
身
(
み
)
を
委
(
まか
)
してゐる。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
亨一は著述に忙しいからでもあるが、すず子はまた成るべく社會の人の音信が聞きたかつたのである。中に二三の人からすず子にあてた極めて簡單な手紙が、すず子の心熱を
煽
(
あふ
)
るらしかつた。
計画
(旧字旧仮名)
/
平出修
(著)
「
誉
(
ほまれ
)
」は
翼
(
つばさ
)
、
音高
(
おとだか
)
に
埋火
(
うづみび
)
の「
過去
(
かこ
)
」
煽
(
あふ
)
ぎぬれば
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
『
恋
(
こひ
)
』は
華厳
(
けごん
)
の
寂寞
(
じやくまく
)
に蒸し照る空気うち
煽
(
あふ
)
る。
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
あるは、
葉
(
は
)
の
煽
(
あふ
)
りのひまに
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
猶
(
なほ
)
わが欲を
煽
(
あふ
)
らまし
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
兄杉之助の
牽制
(
けんせい
)
も何んの甲斐もありません、激情に
煽
(
あふ
)
られたお鳥は、耻も外聞も振り捨てて、遂に言ふべきことを言つてしまつたのです。
銭形平次捕物控:167 毒酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『ヌ、』とばかりで、
下唇
(
したくちびる
)
をぴりゝと
噛
(
か
)
んで、
思
(
おも
)
はず
掴懸
(
つかみかゝ
)
らうとすると、
鷹揚
(
おうやう
)
に
破法衣
(
やぶれごろも
)
の
袖
(
そで
)
を
開
(
ひら
)
いて、
翼
(
つばさ
)
の
目潰
(
めつぶし
)
、
黒
(
くろ
)
く
煽
(
あふ
)
つて
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
更
(
さら
)
に
積
(
つも
)
りつゝある
大粒
(
おほつぶ
)
な
雪
(
ゆき
)
が
北
(
きた
)
から
斜
(
なゝめ
)
に
空間
(
くうかん
)
を
掻亂
(
かきみだ
)
して
飛
(
と
)
んで
居
(
ゐ
)
る。おつぎは
少時
(
しばし
)
立
(
た
)
ち
悚
(
すく
)
んだ。
大粒
(
おほつぶ
)
な
雪
(
ゆき
)
を
投
(
な
)
げつゝ
吹
(
ふ
)
き
落
(
お
)
ちる
北風
(
きたかぜ
)
がごつと
寒
(
さむ
)
さを
煽
(
あふ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
煽
(
あふ
)
るやうに車台が動いたり、土工の
袢纏
(
はんてん
)
の裾がひらついたり、細い線路がしなつたり——良平はそんなけしきを眺めながら、土工になりたいと思ふ事がある。
トロツコ
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
驚くのは
巴里
(
パリイ
)
の女は概して
然
(
さ
)
うなんであらうが、細君や例の下宿人の娘等がよく酒を飲む事である。シトロンでも
煽
(
あふ
)
る調子で食事
毎
(
ごと
)
に葡萄酒や
茴香酒
(
アブサント
)
を飲む。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
かれは
寂然
(
じやくねん
)
として唯ひとりその
室
(
へや
)
にゐた。小さな机、古い
硯箱
(
すゞりばこ
)
、二三冊の経文、それより他はかれの周囲に何物もなかつた。かれは
飢
(
うゑ
)
を感ずるのを時として、出て来ては七輪を
煽
(
あふ
)
いだ。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
麥を
箕
(
み
)
に
煽
(
あふ
)
りわける時の匂もする。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
煽
漢検準1級
部首:⽕
14画
“煽”を含む語句
煽動
一煽
煽情的
煽立
煽飲
煽動家
煽情
吹煽
煽切
煽起
煽風器
煽動者
煽動的
煽風機
煽付
煽賞
大煽
皷煽
鼓舞煽動