“悄々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおしお47.6%
すごすご17.9%
しお/\9.5%
しを/\8.3%
すご/\4.8%
しほ/\3.6%
しょうしょう2.4%
しをしを2.4%
しほしほ1.2%
しゅんしゅん1.2%
せう/\1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おきのは、悄々しおしおと、帰りかけた。彼女は、一番あとから、ぼつ/\行っている呉服屋の坊っちゃんに、息子のことを訊ねようと考えた。
電報 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
「奥州へ帰るがよいと、きついご不興をうけ、お詫びいたしたが、お聞入れもない。……で、悄々すごすご、そちに相談に来たわけだが」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と云いながら出ましたが、これが別れになる事かと悄々しお/\としてきます。叔父も多助の言う事が心に掛りますから戸口まで駆出して来まして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「えゝからけはあ、汝等わつらてえな餓鬼奴等がきめらごや/\ちや五月蠅うるさくつてやうねえから」與吉よきち悄々しを/\つた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
遣はし其後源八があそびに來りし時皆々折目高をりめだか待遇もてなしける故源八は手持てもち無沙汰ぶさた悄々すご/\と立歸り是は彼の文の事を兩親の知りし故なりとふか遺恨ゐこんおもひけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
到底とても其の望は無いから、自分は淋しいやうなこわいやうな妙な心地で、えずびくつきながら、悄々しほ/\とおうちの方へ足を向けた。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
あの悄々しょうしょうと鳴りなびいていた、人っ子一人いない海岸の雑草も、今日はあたりの空気に酔うてか、たのしげにふるえている。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
カバンをぶら下げて、悄々しをしをともとのバスの待合所へ歸つて來たら、どういふものか急に東京へそのまゝ引き返したくなつた。
伊香保 (旧字旧仮名) / 寺田寅彦(著)
ふりしきる雪の中を、傘を畳んで悄々しほしほと足駄の雪をおとして電車の中にはいつた。涙ぐんだかおをふせて、はいつて来た唯だ一人の、子を背負つたとし子の姿に皆の眼が一時にそゝがれた。
乞食の名誉 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
そるけんで陳は悄々しゅんしゅん帰って行きました。
悄々せう/\として往き悩み
都喜姫 (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)