“悄氣”の読み方と例文
新字:悄気
読み方割合
しよげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どうしたの?」と彼はたづねた——「すつかり悄氣しよげてしまつて。本當にあの子を連れて行きたいの? あの子が殘されるのが辛いの?」
彼は悄氣しよげ切つた調子になつて、云つた。そして呼吸苦しさから、輕い痙攣を感じ出したらしい手附きして、機械的に盃を唇に運んでゐた。
奇病患者 (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
半刻ばかりの後、八丁堀組屋敷で、與力笹野新三郎の前に錢形の平次ともあらう者が、すつかり悄氣しよげ返つて坐つて居りました。