“すごすご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悄々78.9%
悄然10.5%
凄々5.3%
稍然5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
綱利は甚太夫を賞するために、五十こくの加増を命じた。兵衛は蚯蚓腫みみずばれになった腕をでながら、悄々すごすご綱利の前を退いた。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
すぐ近い坂の上だといふ事で、風呂敷包を提げた儘、黄昏時たそがれどきの雨の霽間はれまを源助の後にいて行つたが、何と挨拶したら可いものかと胸を痛めながら悄然すごすごと歩いてゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
斯様かやう、説得致し候へば、篠も流石さすがに、推してとも申し難く、其儘凄々すごすご帰宅致し候。
尾形了斎覚え書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「いや! また来ましょう。」と其家そこを出て、そのまゝ戻ったが、私は女中達に心を見透かされたようで、独りで恥かしかった。さぞ稍然すごすごとして見えたことであろう。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)