“せい/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
晴々28.6%
清々23.8%
歳々9.5%
生々9.5%
精製4.8%
凄々4.8%
喘々4.8%
整々4.8%
萋々4.8%
青々4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでも部屋へは一ぱいに日が差し込んでゐるので、外の病室のやうに陰気ではなくて、晴々せい/\として、気持が好い。
あたまにほひのするあぶらられて、景氣けいきのいゝこゑうしろからけられて、おもてたときは、それでも清々せい/\した心持こゝろもちであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
雪国の人は春にして春をしらざるをもつて生涯しやうがいをはる。これをおもへば繁栄豊腴はんえいほういゆ大都会たいとくわいすみ年々ねん/\歳々せい/\梅柳ばいりう媆色ぜんしよくの春をたのしむ事じつ天幸てんかうの人といふべし。
生々せい/\活動のもとなる肉の幻影力を失ひ、靈ばかりが痩せツこけた無生氣の亡者の如く、自分の運命を踏み越えるのではないか知らん? それなら、自分の主義の破滅だと。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
石棒に粗製のものと精製せい/\のものとの二しゆ有り、長さはともに二三尺の間をつねとすれど、粗製そせいの方はふとくして精製せい/\の方は細し。圖中上にゑがきしは、第一種、しもに畫きしは第二種の石棒いしばうなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
粗製石棒そせいいしばうには兩端にたま無きもの、一端にたま有るもの、兩端に玉有るもののべつ有れど、精製せい/\石棒は兩端に玉有るをもつ定則じやうそくと爲すが如し。精製石棒せい/\いしばうの玉の部には徃々美麗びれいなる彫刻をほどこせしものり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
浮世に背き微志を蓄へてより、世路はなは峭嶢せうげう、烈々たる炎暑、凄々せい/\たる冬日、いつはつべしとも知らぬ旅路の空をうち眺めて、しば/\、正直男と共に故郷なつかしく袖を涙にひぢしことあり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
あったかいから脱ぎまして、つゝみへ入れて喘々せい/\して
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
着したるは遠藤屋彌次六一號鵞湖山人がこさんじんなりいづれ整々せい/\として控たれば四人の者は思はずはつと計りに平伏へいふくす時に天一坊こゑ清爽さはやかに其方共此度予に隨身ずゐしんせんとの願ひ神妙しんめうに存ずるなりよつて父上よりたまはりし證據しようこの御品拜見さし許し主從のさかづき取らすべしとのことばの下藤井左京は彼二品を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
涙を萋々せい/\たる草裡に落したりし者、よくこの今日あるを豫知せりしや否や。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
えうするに勤勉きんべん彼等かれら成熟せいじゆく以前いぜんおいすで青々せい/\たる作物さくもつ活力くわつりよくいでつてるのである。收穫しうくわく季節きせつまつたをはりをげると彼等かれら草木さうもく凋落てうらくとも萎靡ゐびしてしまはねばならぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)