“凋落”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうらく85.7%
てうらく14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その絢爛けんらんたる開花の時と凋落ちょうらくとの怖るべき距りに就て、すでにそれを中心にした特異な思考を本能的に所有していると考えられる。
青春論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
自分は年ようやくたけて容色は日に日に凋落ちょうらくしてゆくし、そうかと言って、頼るべき親類も、力にすべき子供もないのであります。
若い芸者ばかりのせゐか、ゆき子の肉体は何となく凋落てうらくのきざしをみせてゐる。そのくせ、脚はすくすくとして、胴との均整がとれてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
喜楽の中に人間の五情を没了するは世俗の免かるゝあたはざるところながら、われは万木凋落てうらくの期に当りて、静かに物象を察するの快なるを撰ぶなり。
秋窓雑記 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)