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凋落
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てうらく
ふりがな文庫
“
凋落
(
てうらく
)” の例文
若い芸者ばかりのせゐか、ゆき子の肉体は何となく
凋落
(
てうらく
)
のきざしをみせてゐる。そのくせ、脚はすくすくとして、胴との均整がとれてゐた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
喜楽の中に人間の五情を没了するは世俗の免かるゝ
能
(
あた
)
はざるところながら、われは万木
凋落
(
てうらく
)
の期に当りて、静かに物象を察するの快なるを撰ぶなり。
秋窓雑記
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
(ヨゼツフは童貞女の夫にして耶蘇の義父なり。)
盍
(
なん
)
ぞ薔薇を摘まざる、その
凋落
(
てうらく
)
せざるひまに。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
要
(
えう
)
するに
勤勉
(
きんべん
)
な
彼等
(
かれら
)
は
成熟
(
せいじゆく
)
の
以前
(
いぜん
)
に
於
(
おい
)
て
既
(
すで
)
に
青々
(
せい/\
)
たる
作物
(
さくもつ
)
の
活力
(
くわつりよく
)
を
殺
(
そ
)
いで
食
(
く
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
收穫
(
しうくわく
)
の
季節
(
きせつ
)
が
全
(
まつた
)
く
終
(
をは
)
りを
告
(
つ
)
げると
彼等
(
かれら
)
は
草木
(
さうもく
)
の
凋落
(
てうらく
)
と
共
(
とも
)
に
萎靡
(
ゐび
)
して
畢
(
しま
)
はねばならぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
で解剖される人に向ツて、格別
儚
(
はか
)
ないと思ふやうなことも無ければ、死の不幸を悲しむといふやうなことも無かツた。彼の人の死滅に對する感想は、木の葉の
凋落
(
てうらく
)
する以上の意味は無かツたので。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
蕭条
(
せうでう
)
とした草木の
凋落
(
てうらく
)
は一層先輩の薄命を
冥想
(
めいさう
)
させる種となつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
此処
(
ここ
)
にも
凋落
(
てうらく
)
がある。
心の姿の研究
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
凋落
(
てうらく
)
の
市
(
いち
)
に鐘鳴り
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
渠も我も何物かの一部分にして、帰するところ即ち一なり。四節の
更迭
(
かうてつ
)
は、少老盛衰の理と果して幾程の差違かあらむ。樹葉の
凋落
(
てうらく
)
は老衰の末後と如何の異別かあらむ。
万物の声と詩人
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
孰
(
いづ
)
れの
梢
(
こずゑ
)
も
繁茂
(
はんも
)
する
力
(
ちから
)
が
其
(
そ
)
の
極度
(
きよくど
)
に
達
(
たつ
)
して
其處
(
そこ
)
に
凋落
(
てうらく
)
の
俤
(
おもかげ
)
が
微
(
かす
)
かに
浮
(
うか
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
凋落
(
てうらく
)
の
鵠
(
くぐひ
)
か、
鷭
(
ばん
)
か。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“凋落”の意味
《名詞》
凋 落 (ちょうらく 別表記:彫落)
花が凋(しぼ)んで落ちること。
落ちぶれること。
容貌が衰えること。
衰弱して死ぬこと。
(出典:Wiktionary)
“凋落”の解説
凋落
(出典:Wikipedia)
凋
漢検準1級
部首:⼎
10画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“凋落”で始まる語句
凋落期