“鵠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こう23.5%
くぐい11.8%
クヾヒ8.8%
くぐひ8.8%
くゞひ8.8%
タヅ8.8%
こうのとり5.9%
こふ5.9%
くび2.9%
こく2.9%
たづ2.9%
はくちょう2.9%
はくてう2.9%
クグヒ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、こうの鳥を想わせるような、純白で艶のある女の裸身は、その色に染められておのれ自身、紺碧になるかと疑がわれさえした。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
楼閣をめぐっては、珊瑚瑪瑙などの宝樹が、七重に並んで居る。宝樹の枝から枝へと飛び交うて居る、色々様々な諸鳥は、白くぐい、孔雀、舎利、伽陵頻迦、共命ぐみょうなどの鳥であろうと思った。
極楽 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
クヾヒが段々數少くなると共に、白い翼の鳥は、鶴でも、鷺でも、白鳥と稱へられ、クヾヒの持つた靈力を附與して考へられた。
御身等おんみらのよい心のために祈らう、くぐひの鳥
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
くゞひがゐる。尼さん達が通るのです。長い黒い列を作つて通るのです。石炭のたまを緒にいたやうな工合ですね。年上のと若いのと並んで行くのもある。
(新字旧仮名) / グスターフ・ウィード(著)
一例をあげると、ほむちわけの場合には、たましひの鳥、タヅを追うて行つた人の名として、山部大鶙ヤマベオホダカと言ふことになつて居る。
鷹狩りと操り芝居と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その塔の一つは、苔生こけむしたかわら屋根の頂に、あたかも額に縁無し帽子をかぶったかのように、こうのとり空巣あきすをつけていた。村の入り口に遠い十字路で、二人は泉の前を通りかかった。
もっとさぎこふは、今でもからだ中まっ白だけれど、それは変らなかったのだらうねえ。
林の底 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ブリューというのはどうも灰色のことでブリュースワンというのはひょっとするとただのこくらしいのです。
オカアサン (新字新仮名) / 佐藤春夫(著)
然るにこの御子、八拳鬚心前つかひげむなさきに至るまでにまこととはず。かれ今、高往くたづが音を聞かして、始めてあぎとひたまひき。ここに山邊やまべ大鶙おほたか(こは人の名なり。)を遣して、その鳥を取らしめき。
その子衡父の屍をもとめて得ざりければ、はくちょうの足をつないで石崖頂に置き、白日昇天したと言い触らし、愚俗これを信じて子孫を天師とあがめた(『五雑俎』八)。
われは猶未だ人影を見ずして、只だ美しきヱネチアのはくてうかばねの如く波の上に浮べるを見るのみ。
又ふり立てる事を比喩にとつて言へば、其白馬の耳の如く、益年高く、天の直下チヨクカの国をお治めなさる事の兆し、又この白いクグヒの活けた貢物のおソバのお手馴テナれの魂移タマウツしの道具となつてある為に
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)