“たづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タヅ
語句割合
31.3%
23.4%
22.9%
3.7%
3.3%
1.9%
1.9%
1.9%
田鶴1.4%
1.4%
0.9%
0.9%
訪問0.5%
0.5%
便0.5%
0.5%
多津0.5%
尋問0.5%
探訪0.5%
訊尋0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かへりのおそきをはゝおやあんしてたづねにてくれたをば時機しほうちへはもどつたれど、はゝものいはず父親てゝおや無言むごんに、一人ひとりわたしをばしかものもなく
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「一体君たちは、こんなことをしてゐて、しまひに何うなるんだね。」彼は腹這はらばひになつて、たばこをふかしながら、そんな事をたづねた。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
二三日うちに大磯問題の返事を聞き旁々かた/″\、青木家をたづねて見ようと思ふ。一体わたしがあまり行く事は、なるべく遠慮してゐるのだが。
愚かな父 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
やまと恋ひらえぬにこころなくこの洲の崎にたづ鳴くべしや(文武天皇)
万葉集の恋歌に就て (新字旧仮名) / 三好達治(著)
榛軒の妻志保はこれに生父の誰なるかをたづねむことを請うたが、此探討には何の効果も無かつた。事はかみに詳記してある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
年明後ねんあけごつまとなし越後に實親じつおやありとたづね行しに同國猿島河原にて人手ひとでかゝり其くびをば川下にて見附みつけたりと申す然すれば其方どもか奸計かんけいにて右の死骸しがいむすめせがれ着物きるゐを着せ傳吉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
始め一どう下られけり其後そのご大岡殿は何れ昌次郎夫婦ふうふの者外へは參るまじ江戸おもてならんと定廻りの與力同心へ急々たづね申べしと内命ないめい有りしとぞ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お縫の涙のやゝ納まるのを待つて、平次は靜かにたづねました。
汀の蘆に眠る田鶴たづ
天地有情 (旧字旧仮名) / 土井晩翠(著)
最も近い事実を基点とし、逆に溯りて其関係をたづね系統を調べて、進んで行つた結果は、二ヶ年も前の或る出来事に一切の事案の発端を結びつけなければならなかつた。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
導かれし天国のようとしてたづぬべからざるを、いとど可懐なつかしの殿の胸は破れぬべく、ほとほと知覚の半をも失ひて、世と絶つの念ますます深く、今は無尽の富も世襲の貴きも何にかはせんと
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大いなる支那の賢人は「古きをたづね、新らしきを知る」と云つた。成程神功皇后の古きを温ね奉ることは勇敢なる婦人参政権論者の新らしきを知ることになるかも知れない。
大久保湖州 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ミハイル、アウエリヤヌヰチも猶且やはり初中終しよつちゆう、アンドレイ、エヒミチを訪問たづねてて、氣晴きばらしせることが自分じぶん義務ぎむ心得こゝろえてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
丁度ちやうど其日そのひ夕方ゆうがた、ドクトル、ハヾトフはれい毛皮けがは外套ぐわいたうに、ふか長靴ながぐつ昨日きのふ何事なにごとかつたやうなかほで、アンドレイ、エヒミチを其宿そのやど訪問たづねた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
木曾きそ棧橋かけはしといふところの休茶屋やすみぢややつてあるおさるさんが、そんなことをとうさんに尋たづねました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
在るがまま、便たづきなき、在るを忍びて
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
姉さんは何處にゐるのかとたづね、打木田はまるで便りがないと答へ、實は私は三年間ちよつとしたことで、何處にも顏を出せない處にゐたのだと、率直にいつた。
汽車で逢つた女 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
上の妹多津たづは、ほんとなら、もう家にはいない年頃である。二十七といえば、子供の二人も作つていていゝ筈だ。次の妹、美佐みさも、戯談じやない、二十五である。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
ねんうちには何日なんにちるとか、六號室がうしつには面白おもしろ豫言者よげんしやがゐるさうなとかと、交々かはる/″\尋問たづねるのでつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「貴方を探訪たづねて来たのよ。」そして彼女は奉行所の役人丈けが持つてゐる大きな名札を見せた。
退き到着の旨老中方へ御屆けに及びけるに大岡越前守殿役宅やくたくまかり出べき段御達に付勘解由は翌日未明みめいに南町奉行所へ出にける大岡殿出座しゆつざ有て其方事先達て 勅使ちよくし石清水いはしみづ八幡宮へ御參向のみぎり日野家歸路の災難に付種々しゆ/″\取扱ひ其節金三千三百兩同家へおくりしと云ふ事相違なきやと訊尋たづねられしかば勘解由は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
平次はさり氣なくたづねますが、この問ひがいかに重要な意味を持つて居るか、八五郎——後ろの方に神妙に控へて居るあごの長いのが、急に分別顏になつたのでもよくわかります。
たちまき忽ち消え、邈冥ばくめいとしてたづぬべからざるを致す。
富嶽の詩神を思ふ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
然るにこの御子、八拳鬚心前つかひげむなさきに至るまでにまこととはず。かれ今、高往くたづが音を聞かして、始めてあぎとひたまひき。ここに山邊やまべ大鶙おほたか(こは人の名なり。)を遣して、その鳥を取らしめき。