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訪
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たづ
ふりがな文庫
“
訪
(
たづ
)” の例文
もとの
蔦屋
(
つたや
)
(
旅館
(
りよくわん
)
)のお
米
(
よね
)
さんを
訪
(
たづ
)
ねようと
言
(
い
)
ふ……
見
(
み
)
る/\
積
(
つも
)
る
雪
(
ゆき
)
の
中
(
なか
)
に、
淡雪
(
あはゆき
)
の
消
(
き
)
えるやうな、あだなのぞみがあつたのです。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
二三日うちに大磯問題の返事を聞き
旁々
(
かた/″\
)
、青木家を
訪
(
たづ
)
ねて見ようと思ふ。一体わたしがあまり行く事は、なるべく遠慮してゐるのだが。
愚かな父
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
けれども、
三千代
(
みちよ
)
が又
訪
(
たづ
)
ねて
来
(
く
)
ると云ふ目前の予期が、
既
(
すで
)
に気分の平調を
冒
(
おか
)
してゐるので、思索も読書も殆んど手に
着
(
つ
)
かなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは何でも其家屋の抵当に入つてから後の事だ相だが、ある日かれは金を借ようと思つて、
上塩山
(
かみしほやま
)
の
上尾
(
あげを
)
貞七の家を
訪
(
たづ
)
ねた事があつた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
與力の笹野新三郎を
訪
(
たづ
)
ねて訊くと、石原の利助は堂守殺しの下手人として、徳藏稻荷の隣に住んで居る、やくざ者の仙吉を擧げたといふ話。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
Y中学の卒業生で、このほど陸軍大学を首席で卒業し、恩賜の軍刀を拝領した少佐が、帰省のついでに一日母校の漢文の旧師を
訪
(
たづ
)
ねて来た。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
朝早く彼を
訪
(
たづ
)
ねようと思つたが、宿はどこも一杯で、それに一人旅だと聞いて素気なく断わられたので、
為方
(
しかた
)
なしいきなり訪ねることにした。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
桃林和尚
(
たうりんをしやう
)
はその
話
(
はなし
)
も
聞
(
き
)
いて
知
(
し
)
つて
居
(
を
)
りましたから、いづれ
狐
(
きつね
)
がまた
何
(
なに
)
か
惡戯
(
いたづら
)
をするためにお
寺
(
てら
)
へ
訪
(
たづ
)
ねて
來
(
き
)
たに
違
(
ちが
)
ひないと、
直
(
すぐ
)
に
感
(
かん
)
づきました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ロザマンド・オリヴァは、約束を違へず、私を
訪
(
たづ
)
ねて呉れた。彼女は、大抵毎朝日課の乘馬の序に、學校にやつて來た。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
いつたいどんな用事でおれの住ひを
訪
(
たづ
)
ねたいなどと、わざ/\追ひかけて来ていふのだらう、と私はへんな気がした。
老残
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
すると
一日
(
あるひ
)
一人
(
ひとり
)
の
老叟
(
らうそう
)
が
何所
(
どこ
)
からともなく
訪
(
たづ
)
ねて來て
祕藏
(
ひざう
)
の石を見せて
呉
(
く
)
れろといふ、イヤその石は
最早
(
もう
)
他人
(
たにん
)
に
奪
(
と
)
られて
了
(
しま
)
つて
久
(
ひさ
)
しい以前から無いと
謝絶
(
ことわ
)
つた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それが
偶
(
たまた
)
ま
訪
(
たづ
)
ねて来たいたづらな酒飲みの友達が、彼等の知らぬ間に亀の子を庭の草なかに放してなくなしてしまつた。彼は云ひやうのない
憂鬱
(
いううつ
)
な溜息を感じた。
哀しき父
(新字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
從者
(
ずさ
)
はやがて門に立ちよりて、『瀧口入道殿の庵室は茲に非ずや。
遙々
(
はる/″\
)
訪
(
たづ
)
ね來りし主從二人、こゝ開け給へ』と呼ばはれば、内より
燈
(
ともしび
)
提
(
さ
)
げて
出來
(
いできた
)
りたる一個の僧
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
バルバラは、わしが牧師館を出た夜に
訪
(
たづ
)
ねて来たのと同じ
銅色
(
あかがねいろ
)
の顔の男が、次の朝、戸をしめた輿にのせてわしを連れて来て、それから直ぐに行つてしまつたと云ふ事を聞いた。
クラリモンド
(新字旧仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
『三
月兎
(
ぐわつうさぎ
)
が
住
(
す
)
んでゐる。
何方
(
どつち
)
でもお
前
(
まへ
)
の
好
(
す
)
きな
方
(
はう
)
を
訪
(
たづ
)
ねて
御覽
(
ごらん
)
、
何方
(
どつち
)
も
皆
(
みん
)
な
狂人
(
きちがひ
)
だから』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「それから、私が今日奥さんのところへお
訪
(
たづ
)
ねしたつていふことは、平河さんのおかみさんにも黙つてて下さいよ。それが伝はつて青木さんの耳へ這入りでもすると困りますから。」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
此
(
こ
)
の
前年
(
ぜんねん
)
の
末
(
すゑ
)
に
私
(
わたし
)
を
訪
(
たづ
)
ねて来たのが、
神田
(
かんだ
)
南乗物町
(
みなみのりものちやう
)
の
吉岡書籍店
(
よしをかしよじやくてん
)
の
主人
(
しゆじん
)
、
理学士
(
りがくし
)
吉岡哲太郎
(
よしをかてつたらう
)
君
(
くん
)
です、
私
(
わたし
)
が
文壇
(
ぶんだん
)
に立つに
就
(
つ
)
いては、
前後
(
ぜんご
)
三人
(
さんにん
)
の
紹介者
(
せうかいしや
)
を
労
(
わづらは
)
したので、
其
(
そ
)
の第一が
此
(
こ
)
の
吉岡君
(
よしをかくん
)
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そこへ、午後になつて、小学校の教師が学校の帰りだと云つて
訪
(
たづ
)
ねて来た。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
井戸
(
ゐど
)
ほどに
深
(
ふか
)
くも
無
(
な
)
ければ、
教會
(
けうくわい
)
の
入口程
(
いりぐちほど
)
には
廣
(
ひろ
)
くもない、が十
分
(
ぶん
)
ぢゃ、
役
(
やく
)
には
立
(
た
)
つ。
明日
(
あす
)
訪
(
たづ
)
ねてくれい、すれば
墓
(
はか
)
の
中
(
なか
)
から
御挨拶
(
ごあいさつ
)
ぢゃ。
先
(
ま
)
づ
乃公
(
おれ
)
の一
生
(
しゃう
)
も、
誓文
(
せいもん
)
、
總仕舞
(
そうじまひ
)
が
澄
(
す
)
んでしまうた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
男優A 僕の友人が一人桜田本郷町にゐるんですが、まだ
訪
(
たづ
)
ねたことはありません。なんでも、やはり、これくらゐの第二世がゐる筈です。さう云へば……失礼ですが……お宅の御主人は……。
職業(教訓劇)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
夫人に語らば定めて喜ぶことならん。されどいかなれば
夙
(
はや
)
く
我們
(
われら
)
を
訪
(
たづ
)
ねんとはせざりし。カステラマレに來てより既に八日になりぬ。われ。君達のこゝに
在
(
いま
)
すべしとは、
毫
(
すこ
)
しも思ひ掛けざりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
土方
(
どかた
)
を
菱沼
(
ひしぬま
)
の
宅
(
たく
)
に
訪
(
たづ
)
ねて、
其
(
その
)
出
(
で
)
たといふ
土器
(
どき
)
を
見
(
み
)
ると、
完全
(
くわんぜん
)
なる
徳利形
(
とくりがた
)
の、
立派
(
りつぱ
)
なる
彌生式
(
やよひしき
)
である。それに
又
(
また
)
カワラケの
燈明皿
(
とうみやうざら
)
(
燈心
(
とうしん
)
の
爲
(
ため
)
に一
部
(
ぶ
)
の
黒
(
くろ
)
く
焦
(
こ
)
げたる)と、
高抔
(
たかつき
)
の一
部
(
ぶ
)
とである。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
静子清子の外には友も無い身の、(富江とは同僚乍ら余り親くしなかつた。)小川家にも一週に一度は必ず
訪
(
たづ
)
ねる
習慣
(
ならはし
)
であつたのに、信吾が帰つてからは、何といふ事なしに訪ねようとしなかつた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
午後
(
ひるすぎ
)
から
亀井戸
(
かめゐど
)
の
龍眼寺
(
りゆうがんじ
)
の
書院
(
しよゐん
)
で
俳諧
(
はいかい
)
の
運座
(
うんざ
)
があるといふので、
蘿月
(
らげつ
)
はその日の午前に
訪
(
たづ
)
ねて来た
長吉
(
ちやうきち
)
と
茶漬
(
ちやづけ
)
をすました
後
(
のち
)
、
小梅
(
こうめ
)
の
住居
(
すまひ
)
から
押上
(
おしあげ
)
の
堀割
(
ほりわり
)
を
柳島
(
やなぎしま
)
の
方
(
はう
)
へと連れだつて話しながら歩いた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「明け方、早く、あたりが
霞
(
かす
)
んでゐる内に彼を
訪
(
たづ
)
ねて見よう。」
アリア人の孤独
(新字旧仮名)
/
松永延造
(著)
亀
(
かめ
)
の上の山も
訪
(
たづ
)
ねじ船の中に老いせぬ名をばここに残さん
源氏物語:24 胡蝶
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
もう
訪
(
たづ
)
ねて来る
気色
(
けしき
)
もない寂しさ。
緑の種子
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
本郷の通り迄
来
(
き
)
たが
惓怠
(
アンニユイ
)
の感は依然として
故
(
もと
)
の通りである。
何処
(
どこ
)
をどう
歩
(
ある
)
いても物足りない。と云つて、
人
(
ひと
)
の
宅
(
うち
)
を
訪
(
たづ
)
ねる気はもう
出
(
で
)
ない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたし
)
は
青
(
あを
)
くなつた——(
居
(
ゐ
)
るなら
訪
(
たづ
)
ねる。)を——(
要
(
い
)
るなら
搜
(
さが
)
す。)——
巖谷氏
(
いはやし
)
のわけの
分
(
わか
)
らなかつたのは
無理
(
むり
)
はない。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
竹村
(
たけむら
)
には
思
(
おも
)
ひがけない
事
(
こと
)
であつたが、しかし
彼女
(
かのぢよ
)
に
若
(
も
)
し
姉
(
あね
)
とか
兄
(
あに
)
とかいふ
近親
(
きんしん
)
の
人
(
ひと
)
があるなら、その
誰
(
たれ
)
かゞ
彼
(
かれ
)
を
訪
(
たづ
)
ねてくるのに
不思議
(
ふしぎ
)
はない
筈
(
はず
)
であつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
曾老人を
訪
(
たづ
)
ねて来る人間のなか/\雑多なのに、僕はだん/\興味を持つやうになつた。本屋、書画屋、北京大学学生、新聞記者、将校、画家、俳優、笛吹き、金石家。
南京六月祭
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
平次は其處を宜い加減に切り上げて、金助町の浪宅——お茂世の父の大瀧清左衞門を
訪
(
たづ
)
ねました。
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
太郎
(
たらう
)
や
次郎
(
じらう
)
は一
度
(
ど
)
父
(
とう
)
さんに
隨
(
つ
)
いて、
三郎
(
さぶらう
)
の
居
(
ゐ
)
る
木曾
(
きそ
)
の
小父
(
をぢ
)
さんの
家
(
うち
)
を
訪
(
たづ
)
ねたことが
有
(
あ
)
りましたらう。あの
小父
(
をぢ
)
さんの
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
から、
木曽川
(
きそがは
)
の
流
(
なが
)
れるところを
見
(
み
)
て
來
(
き
)
ましたらう。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
世話人は
猶
(
なほ
)
いろ/\なことを婆さんから聞いた。誰もたづねてくるものはないか。郵便は来ないか。又誰か
訪
(
たづ
)
ねて和尚は行きはしないか。——その答はすべて No ! であつた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
身震
(
みぶる
)
ひするやうな恐怖に續いて、激しい
哀
(
かな
)
しみの戰慄が全身を走つた。そして、一つの願ひが生れた——私は、ヘレンに
會
(
あ
)
はなければならない。そこで、私は彼女の寢かされてゐる室を
訪
(
たづ
)
ねた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
で出来るだけ遠い
田舎
(
ゐなか
)
の親類先を
訪
(
たづ
)
ね廻つて日を過ごした。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
法
(
のり
)
の師を
訪
(
たづ
)
ぬる道をしるべにて思はぬ山にふみまどふかな
源氏物語:56 夢の浮橋
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
美禰子は此夏自分の親戚が入院してゐた時
近付
(
ちかづき
)
になつた看護婦を
訪
(
たづ
)
ねれば
訪
(
たづ
)
ねるのだが、
是
(
これ
)
は必要でも何でもないのださうだ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
惜
(
をし
)
い
哉
(
かな
)
。すぐにもあとを
訪
(
たづ
)
ねないで……
晩方
(
ばんがた
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
て
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
は、
見附
(
みつけ
)
にも、お
濠
(
ほり
)
にも、たゞ
霧
(
きり
)
の
立
(
た
)
つ
水
(
みづ
)
の
上
(
うへ
)
に、それかとも
思
(
おも
)
ふ
影
(
かげ
)
が、
唯
(
たゞ
)
二
(
ふた
)
つ、
三
(
み
)
つ。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
柏木の
寅吉
(
とらきち
)
といふ、顏の賣れた中年者の御用聞が、神田の平次の家を
訪
(
たづ
)
ねて來のは、それから二十日餘りの後——正月の松が取れたばかりの、ある日の晝近い時分でした。
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
午後三時といふ約束のとほりに、エルアフイ夫人は四つになる娘をつれて、モンソウ公園の裏手にある、聖心会附属の療養院を
訪
(
たづ
)
ねた。十八世紀のメゾン風の、趣味のいゝ建物である。
亜剌比亜人エルアフイ
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
それが又自分が
訪
(
たづ
)
ねると、いつも笑ひながら丁寧に
会釈
(
ゑしやく
)
を
為
(
す
)
るのが常であつた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
太郎
(
たらう
)
よ、
次郎
(
じらう
)
よ、お
前達
(
まへたち
)
も
大
(
おほ
)
きくなつたら
父
(
とう
)
さんの
田舍
(
ゐなか
)
を
訪
(
たづ
)
ねて
見
(
み
)
て
下
(
くだ
)
さい。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ふと私は牧師を
訪
(
たづ
)
ねたとき、その牧師館での老女中の返辭を思ひ出した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
の
姉
(
あね
)
だといふ
人
(
ひと
)
が、
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
突然
(
とつぜん
)
竹村
(
たけむら
)
を
訪
(
たづ
)
ねて
来
(
き
)
た。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
わが宿は花もてはやす人もなし何にか春の
訪
(
たづ
)
ねきつらん
源氏物語:42 まぼろし
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
安井
(
やすゐ
)
を
此所
(
こゝ
)
に二三
度
(
ど
)
訪
(
たづ
)
ねた
縁故
(
えんこ
)
で、
彼
(
かれ
)
の
所謂
(
いはゆる
)
不味
(
まづ
)
い
菜
(
さい
)
を
拵
(
こし
)
らえる
主
(
ぬし
)
を
知
(
し
)
つてゐた。
細君
(
さいくん
)
の
方
(
はう
)
でも
宗助
(
そうすけ
)
の
顏
(
かほ
)
を
覺
(
おぼ
)
えてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
翌日
(
よくじつ
)
、
鴨川
(
かもがは
)
とか、
千倉
(
ちくら
)
とか、
停車場前
(
ていしやぢやうまへ
)
のカフエーへ
退身
(
たいしん
)
、いや、
榮轉
(
えいてん
)
したさうである。
寧
(
むし
)
ろ
痛快
(
つうくわい
)
である。
東京
(
とうきやう
)
うちなら、
郡部
(
ぐんぶ
)
でも、
私
(
わたし
)
は
訪
(
たづ
)
ねて
行
(
い
)
つて、
飮
(
の
)
まうと
思
(
おも
)
ふ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
不意に
訪
(
たづ
)
ねると、幸ひ主人の直助も、妹のお辰も顏を揃へて居りました。直助は三十を越した、愛嬌のある好い男、少しばかり
上方訛
(
かみがたなまり
)
があるのも、上手な商賣人らしい印象を與へます。
銭形平次捕物控:141 二枚の小判
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして村長の
宅
(
うち
)
を
訪
(
たづ
)
ねた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
訪
常用漢字
小6
部首:⾔
11画
“訪”を含む語句
訪問
探訪
来訪
音訪
諏訪法性
諏訪
下諏訪
上諏訪
諏訪湖
歴訪
御訪
諏訪神社
諏訪明神裏
訪客
訪問着
諏訪山
諏訪町
諏訪明神
訪鉦
諏訪社
...