“鴨川”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かもがわ85.0%
かもがは15.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また上京かみぎょうの寝殿の長押なげしにい崩れて、柔媚じゅうびな東山を背にし、清澄な鴨川かもがわの水をひき入れた庭園に、恍惚こうこつとしてながめ入る姿を描くのである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
四条中東ちゅうとうの京の端、鴨川かもがわの流近く瀬鳴せなりの音が、手に取って聞えるような茶屋宗清むねせいの大広間で、万太夫座の弥生狂言の顔つなぎの宴が開かれていた。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
二人ふたり毎晩まいばんやう三條さんでうとか四條しでうとかいふにぎやかなまちあるいた。ときによると京極きやうごくとほけた。はし眞中まんなかつて鴨川かもがはみづながめた。東山ひがしやまうへしづかなつきた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
翌日よくじつ鴨川かもがはとか、千倉ちくらとか、停車場前ていしやぢやうまへのカフエーへ退身たいしん、いや、榮轉えいてんしたさうである。むし痛快つうくわいである。東京とうきやううちなら、郡部ぐんぶでも、わたしたづねてつて、まうとおもふ。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)