“柔媚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じうび36.4%
じゅうび36.4%
にゅうび18.2%
やわ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊勢音頭おんどの作りかへもさせられた。俺は外ヘ出る必要もなくなつた。柔媚じうびを四畳半に求むることも出来なくなつた。俺は一時間の黙想をすら許されないのである。
畜生道 (新字旧仮名) / 平出修(著)
また上京かみぎょうの寝殿の長押なげしにい崩れて、柔媚じゅうびな東山を背にし、清澄な鴨川かもがわの水をひき入れた庭園に、恍惚こうこつとしてながめ入る姿を描くのである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
その証拠には、さしも柔媚にゅうびにして狡猾な老猫も、少し首を振り出して来たようだ。蘆管の音律につれて、その首が左右に軽くゆれ出して来たようです。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
源次という男は仕事にかけると三丁下りの癖に、口先ばっかりのどこまで柔媚やわいかわからん腹黒男はらぐろぞ。
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)