“かもがわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鴨川54.8%
加茂川35.5%
賀茂川6.5%
鴨河3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四条中東ちゅうとうの京の端、鴨川かもがわの流近く瀬鳴せなりの音が、手に取って聞えるような茶屋宗清むねせいの大広間で、万太夫座の弥生狂言の顔つなぎの宴が開かれていた。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「なる程、備前岡山は中国での京の都。名もそのままの東山ひがしやまあり。この朝日川あさひがわ恰度ちょうど加茂川かもがわ京橋きょうばし四条しじょう大橋おおはしという見立じゃな」
備前天一坊 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
鎌倉殿ことごとしや、何処いずこにて舞いて日本一とは申しけるぞ。梶原申しけるは、一歳ひととせ百日のひでりの候いけるに、賀茂川かもがわ桂川かつらがわ水瀬みなせ切れて流れず、筒井の水も絶えて、国土の悩みにて候いけるに、——
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
四条派の絵画をそのままに青々とした岸の柳に対して、微藍うすあいの色を絡めて流れていた鴨河かもがわの水も、その日は毒々しく黒ずんで見えた。
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)