“歳々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としどし42.9%
せい/\28.6%
さいさい14.3%
とし/\14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黄ばみ戰くはどこへ行くのだらう。言ふまでも無く、それは自然が歳々としどしの復活を營むあの大實驗室へ行くのだ。
落葉 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
雪国の人は春にして春をしらざるをもつて生涯しやうがいをはる。これをおもへば繁栄豊腴はんえいほういゆ大都会たいとくわいすみ年々ねん/\歳々せい/\梅柳ばいりう媆色ぜんしよくの春をたのしむ事じつ天幸てんかうの人といふべし。
しかしこの私は学校を出て三十以上まで通り越せなかったのです。その苦痛は無論鈍痛どんつうではありましたが、年々歳々さいさい感ずるいたみには相違なかったのであります。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さあれ、城山に登りて見る、本丸、二の丸、三の丸の跡は、青き苔と、女蘿ひかげ、蔦などに掩はれたる石垣の所々に存するあるにすぎず。それさへ歳々とし/\くづれ墜つといふ、保存の至らぬは悲むべし。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)