“歳上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としうえ60.0%
としうへ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ワグナーより四歳の歳上としうえで、「美しくはあるが散文的な女だ」と言われた妻のミンナは、年々ワグナーとの間に、越えることの出来ない溝を深めていったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
松山さんは機嫌きげんよく、上原をめていましたが、ぼくと視線が合うと、忽ち、不機嫌な顔付になって、「おい、大坂ダイハン、上原とやってみい。お前の方が一ツ歳上としうえじゃないか」
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
てるさんは向ひの仏師屋ぶつしやの子で、私より二つの歳上としうへでしたが、背丈は私の方が高いのでした。おはるさんはその人のねえさんでした。隣の藍玉屋あゐだまやには、よりさんと云ふ子がありました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
なにぞにつけてこひしければでは如何いかばかりこゝろぼそくもかなしくもらうなれどおよばずながらわたしはちからになるこゝろあねおもふてよとたのむは可笑をかしけれど歳上としうへなれば其約束そのやくそく何時いつも/\ふことながらわたしは眞實ほん同胞はらからおもひますとなぐさめられてうれしげに御縁ごえんあればこそおやどもばかりかわたしまでめぐりめぐつてまた御恩ごをんうみともやまともくちには
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)