“歳神”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としがみ60.0%
トシガミ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
カケダイコ 正月歳神としがみ様や恵比須えびす大黒様に、掛大根と称して二本、ちょうど掛の魚のように竿さおに掛けて上げる地方がある(岡山県川上郡など)。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
正月十五日の火祭は、神送りとは普通認めておらぬが、それでも福島県などでは歳神としがみがこの煙に乗って、かえって行かれる姿が西の空に見えるといっている。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
歳暮に来て、初春の年棚の客となる歳神トシガミ——歳徳神トシトクジンとも言ふ——の姿も、高砂の尉と姥の様な、と形容する地方が多いやうです。さすれば、考妣二体の祖霊です。
翁の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
常世神の来訪を忘れて了ふ様になると、春来る御霊ミタマ歳神トシガミ歳徳様トシトクサマなど言ふ、日本陰陽道特有の廻り神になつて了うた。さうして肝腎の霊祭りは秋が本式らしくなつた。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)