“霽間”の読み方と例文
読み方割合
はれま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔から写真でお馴染なじみの大正池の眺めではなくて、恰度ちょうどその時雲の霽間はれまにその全貌ぜんぼうを現わした焼岳の姿と色彩とであった。
雨の上高地 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そこに何かがいたと思って求むればはや消え失せている。一時の霽間はれまはすぐに移ってゆく。陰暗なひだは一進一退する。
すぐ近い坂の上だといふ事で、風呂敷包を提げた儘、黄昏時たそがれどきの雨の霽間はれまを源助の後にいて行つたが、何と挨拶したら可いものかと胸を痛めながら悄然すごすごと歩いてゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)