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悄々
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しほ/\
到底其の望は無いから、自分は淋しいやうな
怖いやうな妙な心地で、
斷えずびくつきながら、
悄々とお
家の方へ足を向けた。
色にも
見せず
態と
悄々として是迄の
厚き
御高恩を報じもせずして
他家に奉公致す事は
誠に
迷惑なれども御本店の事なれば
致し方なしと誠に
餘儀なき
體に
挨拶をぞなしにける
あなたまかせで、とにかく、
悄々、出かけてゆく。
半知と成て御役御免に相成可しと
悄々として言ければ越前守
打點頭私し儀
御加増を
持茗荷屋へと
出行たり其
夕暮寶澤には歸り來りいと
白々しく
今朝茗荷屋源兵衞樣方へ參り尋ねたれど私の
親父にては是なきゆゑ夫より又々
所々尋ねたれ共相知申さずと
悄々として述ければ餠屋夫婦も
氣の
毒に思ひ其夜も
泊て
遣し又
翌朝も尋に出したれ共
元來知る
筈はなし其夜寶澤は亭主に
向申けるは
扨々是迄
淺からぬお
情にて御
城下は