“女主”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あるじ66.7%
おんなあるじ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勝手元には七輪をあふぐ音折々に騷がしく、女主あるじが手づから寄せ鍋茶碗むし位はなるも道理ことわり、表にかゝげし看板を見れば子細らしく御料理とぞしたゝめける
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
勝手元かってもとには七輪しちりんあおぐ音折々に騒がしく、女主あるじが手づからなべ茶碗むし位はなるも道理ことわり、表にかかげし看板を見れば仔細しさいらしく御料理とぞしたためける。云云。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
川口屋の女主おんなあるじお直というは吉原の芸妓であったが、酒楼川口屋を開いて後天保七年に隅田堤に楓樹を植えて秋もなお春日桜花の時節の如くに遊客を誘おうと試みた。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
銀子が初めて不断着のままで、均平の屋敷を訪れた時、彼女は看板をかりていたうちの、若い女主おんなあるじと一緒であった。女主は誕生を迎えて間もない乳呑ちのを抱いていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)