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あは
勿躰ない、
名僧智識で
有つたもの、と
足代の
藁を
頂いたゞがの、……
其では、お
前様が
私の
後へござつて、
其の
坊主に
逢しつたものだんべい。
殺す
譯あらば娘に
逢した上なれば十兵衞殿への
土産も有るにお前もお前頼まるゝ事にも
差別の
有ものを罪も
恨みも
無私を
と
話に
紛れて、
友造は、こゝに
自分たちが
不意にめぐり
逢うとして、
其れがために
同伴の
中から
車をはづして
引込んだものと
思つて
了つたらしい。
後家安より其方へ頼むべき
所謂なきにより金子は
勿論安に渡す
譯なし全く小夜衣が申立る通り其方と三次と申合せ姉に
逢して
遣ると
僞りて連出し身を
尋ぬるに
幸の時節なりとて
日毎群集の中に
紛れ入て尋けるに似たりと思ふ人にも
逢ざれば
最早江戸には居るまじ是よりは
何國を尋ねんと主從三人
額を