“一尾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっぴき57.1%
いつぴき21.4%
いちび14.3%
ひとつ7.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅籠屋はたごやだ。新築でがしてな、まんずこの辺では彼店あすこだね。まだ、旦那、昨日はその上に、はいこい一尾いっぴき買入れたでなあ。」
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「待てよ。おれはどうでもいいが、送別会のおつきあいにあゆ一尾いっぴきももらって置くか。」
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
第三に下宿は晩飯のぜんに塩焼のあゆ一尾いっぴきつけた!
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
けたところでがんしよ……ふな一尾いつぴきはいつた手応てごたへもねえで、みづはざんざと引覆ぶつけえるだもの。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もなくまた一尾いつぴきげるとボズさん、
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
此時このとき不意ふいに、波間なみまからをどつて、艇中ていちう飛込とびこんだ一尾いつぴき小魚こざかな日出雄少年ひでをせうねん小猫こねこごとひるがへして、つておさへた。
素戔嗚はすぐに糸を上げた。糸の先には山目やまめ一尾いちび溌溂はつらつと銀のようにおどっていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
剣幕けんまくに驚きまどひて予もあわたゞしく逃出にげいだし、れば犬は何やらむ口にくはへて躍り狂ふ、こは怪し口に銜へたるは一尾いちびうをなり、そも何ぞと見むと欲して近寄れば、獲物えものを奪ふとや思ひけむ、犬は逸散いつさん逃去にげさりぬ。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
私へ、斜めに、瓜を重いように、しなやかに取って、据えて、二つに分けると、魚が一尾ひとつ、きらりと光り、チンチンチンとうろこが鳴るとひとしく、ひらりと池の水へ落ちました。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)