“剣幕”の読み方と例文
旧字:劍幕
読み方割合
けんまく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聞く者その威容いようおそれ弁舌におどろ這々ほうほうていにて引き退さがるを常としたりきと云っているもって春琴の勢い込んだ剣幕けんまくを想像することが出来よう。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
長居ながいはめんどうと思ったものか、阿修羅あしゅらのごとき剣幕けんまくで近く後日の再会を約すとそのまま傾く月かげに追われて江戸の方へと走り去ったのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
五番の柔道じゅうどう三段の松山さんは、「くされ女の尻を、犬みたいに追いまわしやがって——」とすごい剣幕けんまくにらみつけます。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)