“カサナ”の漢字の書き方と例文
ひらがな:かさな
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まことに其為には、ゆくりない事が、幾重にもカサナつて起つた。姫の帳台の後から、遠くに居る父の心尽しだつたと見えて、二巻の女手ヲンナデの写経らしい物が出て来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
姫は、緑青を盛つて、層々うちカサナる楼閣伽藍ガランの屋根を表した。数多い柱や、廊の立ち続く姿が、目赫メカガヤくばかり、朱でみあげられた。むら/\とタナビくものは、紺青コンジヤウの雲である。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この山の峰つゞきに見えるのは、南に幾重ともなくカサナつた、葛城カツラギの峰々である。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)