“おめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オメ
語句割合
46.7%
御目21.3%
御眼6.7%
5.3%
4.0%
御召4.0%
2.7%
お目1.3%
1.3%
小目1.3%
1.3%
1.3%
男女1.3%
阿容1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵馬は望月家の門前へ立って案内を乞うと、なるほど広庭でもって若い者が大勢、剣術の稽古をしておめき叫んでいました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「おやそうさん、少時しばらく御目おめゝらないうちに、大變たいへん御老おふけなすつたこと」といふ一句いつくであつた。御米およね其折そのをりはじめて叔父をぢ夫婦ふうふ紹介せうかいされた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
俊寛しゅんかん様の御眼おめの中には、わたしの微笑が映ったように、やはり御微笑が浮びました。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
はいおらが屋敷内にりました柿で、重くもあるがうかまア渋が抜けたら孫に呉れべえと、孫に食わしてえばっかりで、おめえもいとわず引提ひっさげて来ましたよ……はア最う構わず
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お屋敷へも言訳がえからって、万年橋の欄干へ帯を掛けて首をくゝろうとする処を、己がおめえ掛けなく助けて船へ入れ、お連れ申して来たのだ
その時の羽織はこの小紋か、それともあのしま御召おめしか? ——かく母は窓をうしろにきちりと膝を重ねた儘、小さい煙管きせるくはへてゐた。時時わたしの顔を見ては、何も云はずにほほみながら。
わが散文詩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「おっ!」とおめいた声の下から、十本の白刃月光を浴びて氷のように閃めいた。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
一日お目おめにかゝらねばこひしいほどなれど、奧樣おくさまにとふてくだされたらうでござんしよか、たれるはいやなり他處よそながらはしたはしゝ、一トくちはれたら浮氣者うわきものでござんせう
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
池野作右衛門という者一番首を取る、面々励み勇みおめき叫んで攻立った。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
次にオチワケの王は、小目おめの山の君・三川の衣の君の祖先です。次にイカタラシ彦の王は、春日の山の君・高志こしの池の君・春日部の君の祖先です。
さあそなたも此方へ、と云ひさして掌に持たれし花を早速さそくに釣花活に投げこまるゝにぞ、十兵衞なか/\おめず臆せず、手拭で足はたくほどの事も気のつかぬ男とて為すことなく
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
おめちの畑にできた子だ
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ただ口先でだますのでは無く、相手の女に関係をつけて本当の情婦いろにしてしまうのです。こんにちではなんと云うか知りませんが、昔はそういう女を『男女おめ』とか『男女さん』とか云っていました。
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何の抵抗もせずに阿容おめ々々と食われて仕舞うは否だ、叶わぬ迄も力の限りを盡して雌雄を決して見ねば成らぬ、ナンの虎ぐらいがと跳ね返して飛び起きようとしたが
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)