“引提”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっさ63.6%
ひきさげ9.1%
ひきさ9.1%
ひつさ9.1%
ひつさげ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若い男を突き飛ばしておいた船頭は、腰に差していた斧を無意識に抜き取って、右の手に引提ひっさげたまま、透かさずお角の後を追蒐おっかけました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
引提ひきさげ我先にとはせ出すにぞ親類縁者其外日來ひごろ懇意こんいの人々は此知せを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
金剛杖こんごうづえちょう脇挟わきばさんだ、片手に、帯の結目むすびめをみしと取つて、黒紋着くろもんつきはかま武士さむらい俯向うつむけに引提ひきさげた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たまりかねて、民子たみこそつなほつたが、世話せわになる遠慮深ゑんりよぶかく、氣味きみわるいぐらゐにはいへのぬしおこされず、そのまゝ突臥つゝぷしてたけれども、さてあるべきにあらざれば、恐々こは/″\行燈あんどう引提ひつさげて
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
頼み置かれよまた燒酎せうちう鷄卵たまご白木綿等しろもめんとうの用意を頼むなり其入用は某しが出すべしとて後藤は路金を胴卷どうまきまゝ亭主に預けおき悉皆こと/″\く用意を申し付て強刀がうたうたいし鐵の延棒のべぼう引提ひつさげ熊谷堤を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)