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ひつさ
語句 | 割合 |
提 | 89.3% |
引裂 | 7.1% |
引提 | 3.6% |
此處へ
筒袖の
片手ゆつたりと
懷に、
左手に
山牛蒡を
提げて、
頬被したる六十ばかりの
親仁、ぶらりと
來懸るに
路を
問ふことよろしくあり。
出来るものならば、この天地を
引裂いて、この世の中を闇にして、それで、自分も
真逆様にその暗い深い穴の中に落ちて行つたなら、
何んなに心地が
快いだらうといふやうな浅ましい心が起る。
堪りかねて、
民子は
密と
起き
直つたが、
世話になる
身の
遠慮深く、
氣味が
惡いぐらゐには
家のぬし
起されず、
其まゝ
突臥して
居たけれども、さてあるべきにあらざれば、
恐々行燈を
引提げて