“ひつさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
89.3%
引裂7.1%
引提3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此處こゝ筒袖つゝそで片手かたてゆつたりとふところに、左手ゆんで山牛蒡やまごばうひつさげて、頬被ほゝかぶりしたる六十ばかりの親仁おやぢ、ぶらりと來懸きかゝるにみちふことよろしくあり。
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
出来るものならば、この天地を引裂ひつさいて、この世の中を闇にして、それで、自分も真逆様まつさかさまにその暗い深い穴の中に落ちて行つたなら、んなに心地がいだらうといふやうな浅ましい心が起る。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
たまりかねて、民子たみこそつなほつたが、世話せわになる遠慮深ゑんりよぶかく、氣味きみわるいぐらゐにはいへのぬしおこされず、そのまゝ突臥つゝぷしてたけれども、さてあるべきにあらざれば、恐々こは/″\行燈あんどう引提ひつさげて
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)