“がたみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
形見28.6%
28.6%
形身14.3%
遺子14.3%
遺物14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本當に可愛らしいが、まだほんのねんねで、よく働きますが、——何んでも百壽園の先代の忘れ形見がたみだと言ひますが、引取手がないので、今の百壽園に引取られて、奉公人並に働いてをります。
しろがねがたみ、ももくさの
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
「わたくしは、………わたくしは、………故大納言のわす形身がたみ、滋幹でございます」
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
処女の一心に恋い慕っていた恋人大河俊太郎の忘れ遺子がたみであろうとは知らなかったであろう。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
わしとは深い御縁があるので、生き遺物がたみとも思し召し、思い出の地の山水を絵付えつけして、特に丹精をこらしてつくられた香炉じゃが、寺に納めておけば、末代まで長く什宝じゅうほうとして伝わるであろうから——
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)