水仙月の四日すいせんづきのよっか
雪婆んごは、遠くへ出かけて居りました。 猫のやうな耳をもち、ぼやぼやした灰いろの髪をした雪婆んごは、西の山脈の、ちぢれたぎらぎらの雲を越えて、遠くへでかけてゐたのです。 ひとりの子供が、赤い毛布にくるまつて、しきりにカリメラのことを考へなが …
題名が同じ作品
水仙月の四日 (新字新仮名)宮沢賢治 (著)