“凄然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいぜん76.5%
すさま5.9%
すさまじ5.9%
ぞっ5.9%
ものすご5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洞庭劉氏の詩を三誦してよりのちまた月余、或るゆふべ身に秋冷をおぼえて自ら秋衣をさぐるに事によりてわが思ひ凄然せいぜんたるものあり。
それより情死の事由をつらね、更に一転してその苦痛と応報とをぶ。「あやなき闇に凄然すさまじや、閻羅えんらと見ゆる夏木立」。
されば寶珠花屋八五郎は半四郎にむかさても/\先生は凄然すさまじき御力量哉加之そのうへ劔術は殊さら御熟練ごじゆくれんうかゞひ及び候が今少し貴方あなたが御早く御出あらばかりしにをしき事なりと申ければ半四郎は聞て某し今少し早く參らばよきにと云るゝは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「このじいさんは、ひとさらいかもしれない。」と、その子供こどもおなじことをいいました。これをくと三にんあたまからみずをかけられたように凄然ぞっとしてしました。
空色の着物をきた子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
つぐ遠寺ゑんじかねガウ/\とひゞき渡りいと凄然ものすごく思はるればさしも強氣がうきの者共も小氣味こきみ惡々わる/\足にまかせて歩行あゆむうちあをき火の光り見えければあれこそ燒場やきば火影ひかげならんと掃部は先に立て行程にはや隱亡小屋をんばうごや近接ちかづく折柄をりから道の此方こなたなる小笹をざさかぶりし石塔せきたふかげより一刀ひらりと引拔稻妻いなづまの如く掃部が向うずね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)