“いまはし”の漢字の書き方と例文
語句割合
可忌100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
爾思しかおもへる後の彼は、ひそかにかの両個ふたりの先に疑ひし如き可忌いまはしき罪人ならで、潔く愛の為に奔る者たらんを、いのるばかりにこひねがへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
抵抗てむかひらずはだかにされて、懷中くわいちうものまで剥取はぎとられたうへ親船おやぶね端舟はしけも、をので、ばら/\にくだかれて、帆綱ほづな帆柱ほばしらはなれたくぎは、可忌いまはし禁厭まじなひ可恐おそろし呪詛のろひように、みんなられてしまつたんです。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もろもろ可忌いまはし妄想もうぞうはこの夜の如くまなこを閉ぢて、この一間ひとまに彼等の二人よりは在らざる如く、彼は世間に別人の影を見ずして、又このあきらかなる燈火ともしびの光の如きものありて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あをやつれたる直道が顔は可忌いまはしくも白き色に変じ、声は甲高かんだかに細りて、ひざに置ける手頭てさきしきりに震ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)