“いまいま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
忌々98.0%
今々0.4%
厭々0.4%
可忌0.4%
忌〻0.4%
忌忌0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが西八条にしはちじょうめられたのち、いきなり、この島へ流されたのじゃから、始はおれも忌々いまいましさの余り、飯を食う気さえ起らなかった。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その先の方には今々いまいまどうすることも出来ないでいるものの本当の意味の解決が求められそうにも思われた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お定は顔を赤くしてチラと周囲を見たが、その儘返事もせずうつむいて了つた。お八重は顔を蹙めて厭々いまいまし気に忠太を横目で見てゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
魔の女め、姿まで調ととのえた。あれに(ひじ長く森をす)形代かたしろはりつけにして、釘を打った杉のあたりに、如何いかような可汚けがらわしい可忌いまいましい仕掛しかけがあろうも知れぬ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
炉のすみに転げて居る白鳥はくちょう徳利どくりの寐姿忌〻いまいましそうにめたるをジロリと注ぎ、裁縫しごとに急がしき手をとめさして無理な吩附いいつけ、跡引き上戸の言葉は針
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
脊髄のあたりがすこしうづくやうな感じがした。書留にしなかつたからと云ふことが殊更不安を感じさせるのであつた。「僅か拾銭を倹約した為に」と思ふと、急に忌忌いまいましくもなつてくる。
公判 (新字旧仮名) / 平出修(著)