“あきあき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
飽々80.0%
厭々20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「全く御気の毒のかぎりと云ひたいところだ。此の頃はおふくろも、弟も、僕には飽々あきあきしてる模様ですよ」
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
金毛九尾の狐でもい、くずの葉さらに結構、にもかくにも、この女性に飽々あきあきした心をたぎり返らせて、命までもと打込うちこませる魅力を発散する女は無いものであろうか。
猟色の果 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「だって、僕は学校を出たには出たが、いまだに位置などは無いんですぜ。あなたは位置位置ってしきりに云うが。——実際位置の奔走にも厭々あきあきしてしまった」
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
応仁の乱れが始まつて以来の東奔西走で、古い馴染なじみを訪ねる暇もなかつたのである。自分としては戦乱にはもう厭々あきあきしてゐる。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)