厭々あきあき)” の例文
応仁の乱れが始まって以来の東奔西走で、古い馴染なじみを訪ねる暇もなかったのである。自分としては戦乱にはもう厭々あきあきしている。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
子どもたちにも厭々あきあきしたし、銀行にもうんざりしたし、どこへも行きたくはなし、何の話もしたくなかった。
「だって、僕は学校を出たには出たが、いまだに位置などは無いんですぜ。あなたは位置位置ってしきりに云うが。——実際位置の奔走にも厭々あきあきしてしまった」
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
応仁の乱れが始まつて以来の東奔西走で、古い馴染なじみを訪ねる暇もなかつたのである。自分としては戦乱にはもう厭々あきあきしてゐる。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)