“厭離”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんり62.5%
えんり37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高野の山へ集って来たからにはどうせ世を厭う人々ではありながら、同じ厭離おんりの願いを遂げるにも座禅入定にゅうじょうの法もあれば念佛三昧の道もある。
三人法師 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
今月になつてからは、正宗君の『毒婦のやうに』と秋声君の『厭離おんり』とを読んで見た。
小説への二つの道 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
人間というものはそう長生をするものではない。よって、濁世を厭離えんりし、自然山川の清い風光に接見しつつ、仏道を修めねばならぬ、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
三九濁世ぢよくせ厭離えんりし給ひつることのうらやましく侍りてこそ、今夜こよひ四〇法施ほふせ随縁ずゐえんしたてまつるを、四一現形げぎやうし給ふはありがたくも悲しき御こころにし侍り。