“厭離(えんり)” の例文
人間というものはそう長生をするものではない。よって、濁世を厭離(えんり)し、自然山川の清い風光に接見しつつ、仏道を修めねばならぬ、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
三九濁世(ぢよくせ)を厭離(えんり)し給ひつることのうらやましく侍りてこそ、今夜(こよひ)の四〇法施(ほふせ)に随縁(ずゐえん)したてまつるを、四一現形(げぎやう)し給ふはありがたくも悲しき御こころにし侍り。
夜ふけて、わが子の行末を思う佗(わび)しさがこの世への厭離(えんり)の念を唆(そそ)るわけでもあるまい。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)