“法施”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほふせ50.0%
ほうせ25.0%
ほっせ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三九濁世ぢよくせ厭離えんりし給ひつることのうらやましく侍りてこそ、今夜こよひ四〇法施ほふせ随縁ずゐえんしたてまつるを、四一現形げぎやうし給ふはありがたくも悲しき御こころにし侍り。
前者、これを財施ざいせといい、後者、これを法施ほうせという。二者ともに慈善なり。医師は人命を救助するをもって、古来「医は仁術なり」と称するも、その実、人の死命を左右し得るにあらず。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
結願けちがんの当日岩殿の前に、二人が法施ほっせ手向たむけていると、山風が木々をあおった拍子ひょうしに、椿つばきの葉が二枚こぼれて来た。その椿の葉には二枚とも、虫の食ったあとが残っている。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)