“おんり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
厭離83.3%
遠離16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
フランクの音楽は、いかにその外見は壮麗であるにしても、かつてバッハがありし如く、深く信仰に根ざしたもので、換言すれば、厭離おんり欣求ごんぐの音楽であり、懺悔ざんげ贖罪とくざいの音楽であったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
おそらくこの世をはかなむものは、上御一人かみごいちにんですら意のごとくならない時代のかたさを考えて、聞くまじきおうわさを聞いたように思ったら、一層厭離おんりの心を深くするであろう、と彼には思われた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
顛倒の世界 次に、「顛倒夢想てんどうむそう遠離おんりして、究竟涅槃くきょうねはんす」ということですが、普通には、ここに「一切」という字があります。「一さい顛倒てんどう」といっています。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)