“遠離”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とおざか28.6%
とほざか28.6%
おんり14.3%
とほざ14.3%
をんり14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あそこでったんだ」と聞きもしないのに説明しています。私と友は顔を見合せて変な笑顔になりました。やや遠離とおざかってから私達はお互いに笑い合ったことです。
橡の花 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
この故に極致をみだりなりとして、實を美術の材にせむとするものは、おのづから類想を遠離とほざかりて個想に近寄らむとす。革命者の勢力は其源、小天地想に在り。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
顛倒の世界 次に、「顛倒夢想てんどうむそう遠離おんりして、究竟涅槃くきょうねはんす」ということですが、普通には、ここに「一切」という字があります。「一さい顛倒てんどう」といっています。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
そのおこなひ倐忽しゆくこつの間に一人の命を助けて、その言は俗僧の妄誕ばうたんをいましめ得たるなり。われはこの昔の友を敬する念を禁ずること能はずして、運命の我等二人を遠離とほざけしをうらみとせり。
僕は計らずも洋臭を遠離をんりして、東方の国土の情調に浸つたのであつた。さういふ心の交錯のあつたときに、僕は父の訃音ふおんを受取つた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)