“妄誕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もうたん40.0%
ばうたん20.0%
ぼうたん20.0%
まうたん20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右の武者修行の現に見た物語をいとぐちとして、それから炉辺で語り出されるおのおのの物語は、主として甲州裏街道に連なる、奇怪にして、荒唐にして、空疎にして、妄誕もうたんなる伝説と
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そのおこなひ倐忽しゆくこつの間に一人の命を助けて、その言は俗僧の妄誕ばうたんをいましめ得たるなり。われはこの昔の友を敬する念を禁ずること能はずして、運命の我等二人を遠離とほざけしをうらみとせり。
とありて、この上仙が後に神野親王と生れ、帝位に即いて嵯峨天皇となったと、その他の種々の怪事と共に記されている、妄誕ぼうたんもとより信ずるに足らない。
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
近代の御伽おとぎ百物語の徒に至りてはその志やすでにろうかつ決してその談の妄誕まうたんにあらざることを誓ひ得ず。ひそかにもつてこれと隣を比するを恥とせり。要するにこの書は現在の事実なり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)