“もうたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
妄誕80.0%
孟坦20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近代の御伽百物語おとぎひゃくものがたりの徒に至りてはそのこころざしやすでにろうかつ決してその談の妄誕もうたんにあらざることを誓いえず。ひそかにもってこれと隣を比するを恥とせり。要するにこの書は現在の事実なり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
現に「農家義人伝」は「伝吉、一郷いっきょう悪少あくしょうと共にしばしば横逆おうげきを行えりと云う。妄誕もうたん弁ずるに足らざる也。伝吉は父讐ふしゅうを復せんとするの孝子、あに這般しゃはん無状ぶじょうあらんや」と「木の葉」の記事を否定している。
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
孟坦もうたんという韓福かんふくの一部将はすこぶる猛気の高い勇者だったが、これも関羽のまえに立っては、斧にむかう蟷螂かまきりのようなものにしか見えなかった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どこからともなく、車をめがけて、矢の飛んでくることは、一時は頻りだったが、太守韓福の死と、勇将孟坦もうたんの落命が伝わると、全市恐怖にみち、行く手をさえぎる兵もなかった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)