“訃音”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふいん78.3%
しらせ13.0%
ふおん8.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一書生、東都に留学中、郷里にて未来の妻君と定めたる一少女の訃音ふいんに接せり。時たまたま転居して、別に新たなる下宿屋に行けり。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
「駿河台の御隠居様が、今朝急病で御逝去おなくなりなすったって。」「ええ。」「訃音しらせがありましたよ。あら、貴嬢あなたは御存じではなかったの、まあ御坐り遊ばせ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僕は計らずも洋臭を遠離をんりして、東方の国土の情調に浸つたのであつた。さういふ心の交錯のあつたときに、僕は父の訃音ふおんを受取つた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)