遠離とほざか)” の例文
この故に極致をみだりなりとして、實を美術の材にせむとするものは、おのづから類想を遠離とほざかりて個想に近寄らむとす。革命者の勢力は其源、小天地想に在り。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
それらは私の足音が遠離とほざかればまたわけの分らぬ陰濕な會話で靜寂を領するやうに思はれた。
闇への書 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)